…
｢この場合は倒置系になるのよ…まずは文法をおさえないとね｣
｢なるほど〜｣
ゆみは確かな手応えを感じたようだった。瞬きをあまりしていない。
｢ゆみこの前自分のことダメダメ人間って言ってたけど見てる限り英語はすごい飲みこみ早いわよ。この調子で高得点狙えそうね｣
｢やった〜！もっと頑張る！｣
色とりどりの表情で彼女は笑う。思わずサンドラも優しい気持ちが込み上げる。
｢毎日少しずつでいいのよ｣
｢コツコツが大事なんだよね｣
｢そうそう｣
｢サンドラ、お願いがあるんだけど｣
｢何かしら？｣
｢サンドラの家でプチパーティがしたい｣
｢プチパーティ？｣
｢そう。サンドラ私が吾朗の家に引っ越してから相変わらず出前かコンビニ弁当でしょ。私知ってるんだから。だから何か栄養のあるおいしいもの食べてもらいたいなぁなんて｣
｢嬉しい！楽しみだわ！｣
｢パーティだもん。ケーキも焼いちゃおう！｣
｢いいわね！｣
甘く弾む愛しい人の言葉にサンドラは身を委ねたのだった。