｢あ、姐さんどうせバイトするなら俺たちとおしゃべりしません？俺らみたいな不細工なおっさんをもてなす仕事っすよ！｣
｢皆さんハンサムですよ！｣
(((優しいなぁ姐さん…)))
｢ちょっと不細工共！ゆみを独り占めしてるんじゃないわよ！｣
大胆にサンドラは登場し大胆にゆみをぎゅっと抱きしめる。
｢ゲッ…サンドラ…｣
出た。真島組随一のやべーヤツ…といった表情である。
｢ゆみ私も一ついいかしら？｣
｢どーぞ！サンドラの好きな鮭のバター蒸し入れといたよ！｣
｢ありがとう！｣
ゆみは親父の女。その事実を飲み込むだけで喉が腫れた。でも今目の前で微笑む彼女をみて一瞬一瞬を自分の心に刻みたい。サンドラらしくない、しおらしくそう思った。
｢そう言えば皆さんってなんの仕事をされてるんでしたっけ？何でも屋でしたよね？｣
姐さんには言えないよ。俺たちが極道者だなんて。生前それが原因で巻き込まれて死んでしまったんだから親父にも俺たちが極道であることを秘密にするようにキツく言われていた。もごもご言ってる間にサンドラが強めに言った
｢うちは建設業よ。色んな部門があって個々が何してるか分かりづらいけど。ちょっと古い体質の会社だから皆社長を親父と呼ぶしサビ残あるしまあ纏めるなら昔気質のブラック企業ってとこね｣
サンドラよく纏めてくれた！皆がそう感心した。