｢あら、サンドラさん今回は純愛なのね｣
｢ママ！｣
｢ママ…ええそうよ…いつもの私はただのヤクザだけど彼女に対しては優しく真面目に向き合いたいの…｣
｢美奈子が略奪なんて変なこと言ってたけどそれはできないものね。でもあなたせっかく女性なんだからそれを活かして彼女のそばに常にいることはできるんじゃない？｣
｢でも…｣
｢ちょっと大胆なスキンシップをしても女同士だし…で許されることもあるわよ｣
｢そうかしら…｣
｢サンドラさん、彼女のこと真剣に好きなんでしょ。初めてあなたが心から好きになったのよ。ある種運命よ。その運命を簡単に手放していいのかしら。1度きりの人生よ。少しは女の特権を使ってずるく生きてもいいんじゃない。｣
｢ママ…｣
サンドラの瞳に控えめに灯りがともる。
｢流石ママ！かっこいい！｣
そう美奈子が目を煌かせる。
何を今まで悩んでいたのだろう。そうよ。そうよね。
｢そうね…少しはずるく生きてもいいわよね…ママありがとう…｣
｢それはそうとあなた今日も派手に飲んだんだからお支払いよろしくね。｣
｢いくらだっけ？｣
｢300万です。｣
｢ゆみにまたこれで近づけるんだから安いもんよ。はいはい。お勘定お願いします。｣
｢また来てねサンドラさん。｣
｢ありがとうママ。今度は惚気話持ってくわ｣