そう言ってドスを振りかざす。
｢やめてーーー！！！｣
｢｢…ゆみ！！」」
｢もうやめて。皐月。全部私が悪いの。私がフラフラしてるから…｣
｢ゆみ…」
真島は歪む視界でゆみを見た。
｢皐月…あなたのこと愛してたよ。それは嘘じゃない。でもね、私頭が悪いから忘れてた。私の事死んでも生きててもずっと考えてくれる人がいること。｣
「ゆみ…君は…｣
｢私前世も今も馬鹿だよ。すぐにお世辞で舞い上がっちゃうし物事の本質を見失っちゃうの。地頭が悪いって損だよね。皐月、今まで私を愛してくれてありがとう。でも私吾朗の元に帰らなきゃ。吾朗、あなたは間違ってない。私が間違ってたの。幼稚で馬鹿でごめんね。あなたの気持ちをもっとすくうことができたならこんなことにならなかったのに。私、馬鹿なりに気づいたの。心からのごめんなさいを吾朗に伝えないとって。吾朗、私たちまたやり直せるかな。吾朗、ごめんなさい。私が愛してるのはあなたただ一人です。遅くなってごめんなさい。｣
ゆみの呪いが解けたその瞬間だった。