名前
1章
名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…そっそそ
冷たい汗が背筋に流れるのを感じる。
何年ぶりかの沖田総悟に、ひょいと右手をあげると
その右手が小刻みに揺れるのが視界に入る
いや、小刻みではない。
右手だけ地震が起こっているかのように震えているではないか。
…ぎゃ、逆に手を振っているようにみせよう。
うん、そうしよう。
「普通に挨拶できねぇのかィ」
あーそういやオメェ雌豚野郎だった。
人間じゃねぇから、仕方がねェか。
とか、ぬかしやがるシスコン野郎だが
薄ら笑いしかできない。
…なぜだ。
今までなら顔を合わせるだけで
小競り合いが始まるような仲だったのに
今回は違う。
暑さのせいか、コイツのせいかは分からないが
色んな汗が滝のように流れて止まらない。
…えっとぉ…あのぉ…あれれ〜
君、クリボーみたいな少年だったよね。
…今じゃあれだよあれ、あの人に似てる
なんだっけ、あのー、
吉沢亮
それだ
も、もう、吉沢亮すぎて、吉沢亮なんだけどォォ!!
国宝級イケメンランキング1位になった
吉沢亮さんだよ!!!
1人でアタフタしながら、未だ右手が震える
「それで、おめぇは何しに来たんですかィ」
文字面では普通の言葉に聞こえるが
実際は、夢にでも出てきそうな
鬼の表情を此方に向けてくるシスコン野郎。
顔面は吉沢亮だけど、怖すぎ!絶対夢に出てくる!
「こっこれ渡せって姉上に言われただけだから!」
そう言い放って
激辛せんべいが溢れんばかりに入った紙袋を
総兄に無理やり手渡す
「それじゃ!」
自分でも驚く速さで、武州行きの電車めがけて一目散に逃げる