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1章
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「オイィ!全然俺の時だけルーレットが上手く回らねーんだけどォ!ぱっつぁん今揺らしただろ!!」
「あーもう、何回目ですか。大人気ないですよ銀さん」
「黙れヨ。腐れテンパ。お前のせいで全然終わんないネ。」
深夜0時を回っても、未だ終わらない
人生ゲームに皆飽き飽きとしていた
その原因は、全てこの天パである。
ルーレットで大きい数が出ないと何度もやり直し、
自分に不利な展開になるともう一回最初っからやろうぜ、と言い出す始末。
「夜更かしは美容の大敵ネ。私はもう寝るアル」
流石に眠たくなったのか
まぶたをこすりながら、押入れへと消えていく神楽ちゃん。
ど、ドラえもん!?
と言う驚きを声に出さないようにして、
神楽ちゃんが抜けた人生ゲームを再開する
「いっっけぇえええ!!」
と大袈裟にもう一度ルーレットを回す銀さん。
いやいや、ラスボスとの戦いで
緊迫した時にやる表情だから。その顔。
そこまでガチでやるのか、この大人は。
新八君も私と同じように
軽蔑したような表情で銀さんを見ている
ルーレットの
勢いよく回る音が止まると、
ルーレットは『1』という数字を指していた
「あー手が滑った。今のは練習だから。次こそ本番だから。」
「もう、僕帰りますね。」
冷めた表情で、サッと立ち上がる新八君は
振り返りもせず、颯爽と万事屋を後にした。
「…邪魔者は居なくなったな、こっからが勝負だ!気を抜くんじゃねーぞ!」
「いやいや!もうやんないわっ!銀さん何回ルーレット回してんのよ!」
苛立ちながら、銀行のお金を片付け始めると
「おいおいおい!今銀さんが人生ゲームやってる途中でしょうがァ!」
と、なんか聞いたことのあるような台詞を言い出す銀さん。
「いーやーだー。私も、もう寝るよ」
昨日寝ていた布団を出そうと、隣の部屋の
押入れを開けると、同時に
折れ崩れるように縋って来る銀さん。
「最後に俺にチャンスをくれ」
だから、その顔。
ラスボスとの戦いで
緊迫した時にやる表情だから。