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過去ログ


学のアイドル



───此処は青学テニス部部室。

今日も熱い戦いの火蓋が切って落とされようとしています。


「みんな!おはよ♪」

『英二(先輩)!!!』


そう。戦いというのは…


「おはようv英二vV」

「おはよ♪不二っ♪」

「不二先輩ズルイっスよ!おはようございます!英二先輩vV」

「おはよー♪桃♪」


英二争奪戦。


青学テニス部は元々女子から人気があるのだが、その中でも英二は特に…



男子からの人気がずば抜けて高い。(本人全く自覚は無いが)



「おはよう。菊丸。」

「おはようございます!菊丸先輩vV」

「ん!おはよー♪手塚♪おちび♪」


他にもたくさんの人達がどんどん英二に挨拶をします。


もはや今では英二は青学の

“アイドル”

と化しています。


レギュラー陣含めほとんどの男子が英二を狙っています。



───────………‥‥



さて、場所は変わってテニスコートでは、


「英二!今日も一緒に頑張ろうな!」


青学ゴールデンペアの片割れ&副部長の大石。

ダブルスペアの特権を駆使しています。


「うんっ♪強くなるんだもんねっ!」


最高の笑顔を大石に向けます。


「あ、あぁ…///」

一瞬にして大石の顔がゆでだこのように真っ赤に。


そう。英二が男子から絶大な人気を誇るひとつの理由とは…


「やはり…英二はそこらへんの女子より数段可愛い確率100%だな。なぁ?タカさん。」

「ん?あ、あぁ!」


見とれてしまうほど愛らしい容姿であるがためです。


「フシュー…。英二先輩!俺と試合しませんか?///」


ゴールデンペアの様子を伺っていたマムシこと海堂がすかさず間に入ります。


「マムシの奴…。気安く英二先輩に試合申し込みやがって……いけねーなぁ。いけねーよ。」

「クスッ……。2年の癖して僕を差し置いて……試合?良い度胸だよね…」


しかし他の部員がそれを許すはずもなく、海堂には冷たい視線が突き刺さります。

しかし、ここで引き下がっては勝ち目はありません。

海堂は他の部員の冷たい視線を無視し、更に英二に問い掛けます。


「英二先輩…?///」

「ん~。実はさっき乾にも手塚にも誘われたんだよにゃ~。ね?順番じゃ、ダメ?」


しばらく考え込んでいたと思えば、可愛らしく首を傾げ海堂を見つめます。


「え?あ…も…もちろんっス…/////」


只でさえあがり症な海堂にとってこの行為は心拍数をあげるものにしかなりません。


「…か、海堂先輩…ははっ!真っ赤…!」

「ま…マムシの奴…はははっ!後回しにされてやんの!」


哀れ海堂…。

部員ほとんどに笑われ、リョーマと桃城に関しては腹を抱えて笑われています。


「よかった~!じゃ、後でね!海堂♪」


パタパタと乾の元へ走って行きます。


「いーぬーいーっ!」

「おっと…。英二。」


英二は凄い勢いで乾に抱き付き(飛び付き)ました。


「全く…危ないじゃないか。」


と、言いつつも顔は笑顔です。


「にゃは…。ごめんにゃあ~…っう?」

「そうだぞ、菊丸。怪我でもしたらどうするんだ?」


此所で登場、手塚部長。

さり気なく乾から英二を離し、引き寄せます。


「そうだよ。英二。それに、僕以外の人には抱き付いちゃダメっていつも言ってるよね?」


反撃、とでも言わんばかりに不二も英二を抱き寄せ、参戦。


《青学トップ3》の名を持つ3人の間では火花が散っています。


「にゃろう…。菊丸先輩は先輩達だけのじゃないっての。」

「だよなぁ。全く…。…あ。タカさん!ハイ。ラケット♪」

「…ん?あぁ。ありがとう、桃………オラオラ!バーニング!手塚に不二に乾!英二は渡さないぜ!ベイビー!」


バーニングモードのタカさん参戦。

4人の気迫溢れる戦いに英二は今にも泣き出しそうです。


「喧嘩はやめてよぉ………」


しかし、とどまることの知らない4人の戦いは更にヒートアップしていきます。


「おいおい…。流石にあれはやべーんじゃ………って、あれ?越前…?あ!おい!抜け駆けかよ!」

「菊丸先輩vV」

「う?…おちび…?」

「こんなところにいたら危ないっスよ。俺と遊びに行きましょ?」

「え…?でも部活…。」

「大丈夫っスよ♪英二先輩vV大石先輩に聞いたら今日は終わりで良いって言ってましたから!」

「そなの?桃?」

「はい!」

『だから、行きましょ?英二(菊丸)先輩vV』


「うん♪」


おそらく本日最高と思われる笑顔を2人に向けました。


『うわ…///やっぱ可愛い…///』

「ん~?にゃんか言った~?」

「い、いえ!」

「ってか、着替えるの早いっスね。菊丸先輩…。」

「へ?あぁ。だってね、早く桃とおちびと遊びに行きたかったからv」


こんなことを笑顔付きで言われては流石の2人も我慢できません。


「~っ!英二先輩最高っス!」

「わ、わ!桃っ!?」

「やっぱ…アンタ以上に可愛い人なんていないよね。」

「え?お、おちび!?」


2人は英二に抱き付きました。


「今日くらい菊丸先輩、独占してもいいっスよね?桃先輩。」

「あぁ。いつも先輩達に取られてばっかだもんな。」


2人は顔を見合わせ、


『今日一日、付き合ってもらいますよ?英二(菊丸)先輩vV』



───今日の勝者は越前&桃城。


しかし、英二が誰かと結ばれるまで争奪戦が終わることはありません。



───青学テニス部に平和が訪れるのはまだまだ先のようです。



【…END…】
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