いろいろ

2024/04/20 02:08

顔面を上にして、ただ緩まった口を開いていれば
花びらを咀嚼することのできる季節がやってきた。

想像するだけでめちゃくちゃ美味い。

思えば小学生の時には、とうに私専用の餌は用意され無くなっていた。
昼間に食べ過ぎると空腹に耐えられないので、
給食もそこそこに登下校時に口にできる桜の葉と花を楽しみにしていた。
よく見ずにただ毟りとっていたので、変な虫とか食べていたと思う。
強すぎる私の胃酸に無念にも溶けていく可哀想な芋虫よ、アーメン。

ただただ美味しく食べていた、ただのおやつだった花や雑草や虫が段々と試し行動に変化していった。
その頃出会った人間の眼前で、対して空腹ではないのにそれらをムシャムシャと食べ、その狂人ぶりをまざまざと見せつけて「ぺっしなさい!」と心配される事で幸せを感じていた小6から中学1年生にかけての私、可愛い。
相手していた人、可哀想。

それに尽きる。

施設でお花見に行った際、職員にドン引きされながら桜をモシャモシャと食べた日以来桜は食べていない。
施設の食事の方が何倍も美味しく感じた。

飢餓期がとても懐かしくなり、桜を食べたい衝動を必死に我慢する季節が今年もやってきた。
いい匂いを撒き散らしてピンク色のえっちな花弁をひらひらと舞わせ、私を誘惑してくる。
桜を食べれば、旦那に怒られるという寸法だ。
また、今年もダメだダメだとコンクリートに頭を打ち付けなければいけない。

土下座するから食べさせてくれないかな

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