やけに月が煌々と輝いている夜のこと。

「＿この子を育ててほしい、あるか？」

「嗚呼、頼む。お前なら何とかしてくれるだろう。」

「何とかって、真逆お前、この子を此方側に＿」

「もうそれしか方法がない。諸事情あって、もうこの国には居られない、と。＿だから、信頼できるお前に頼んでいる訳だ。」

「し、信頼できるって…面と向かって云うこと じゃねーある……
＿少女、名前はなんあるか」

「切花。歳は九つ」

「切花。忠告するある。
此方側の世界に入れば、お前は一生普通の生 活を遅れねーあるよ。 暴力と金＿それで此方 側の世界は成り立っているよろし。 そんな血塗られた世界で生きるよりも、私だってお前には普通の生活をしてほしいある。
＿それでもついていくあるか」

「構わない。私には行く宛も住むところもないから。…それに、今のままでは、私が生きていると知れば、…妹に危害が及ぶ」

「妹、あるか」

「…弧児院で生き別れになった。今、妹は普通の生活を送っている。私は、自分のせいで、やっと掴んだ妹の幸せを奪うだなんてしたくない」

「＿そう云うことだ。彼女を、お前の下に預けたい。頼む、＿王耀」

「＿まっかせるあるよ、作之助‼
＿切花、ついてくるよろし。今日からお前は、私の所属する＿黑龍会の一員ある」

「宜しくお願いします、王耀さん。
＿ありがとうございます、織田作さん。」

「構わない。困ったことがあったら連絡しろ、切花。 そして、宜しく、王耀」








これは、妹を守る為に自ら闇夜へと踏み込んだ少女と＿
彼女を取り巻く人物と世界の物語。