産屋敷邸を歩いていると煉獄さんに会った

「む！藤枝さん息災か！」
「あら、煉獄さんこんにちは。お館様に呼ばれたのですか？」
「うむ！短期間のうちに大勢の人が行方不明となっている汽車があるらしい！数名の剣士を送り込んだが全員消息を絶った！だから柱である俺が行く！」
「そうなのですか...お気をつけて...」
「うむ！藤枝さん、その、今度鍛錬に付き合っていただけないだろうか‼︎」
「鍛錬？私とですか？」
「貴女は俺の先祖を知っているのだろう！俺はもっと強くなりたい！！昔の炎柱がどのように戦っていたのか教えて欲しい‼︎」
「私に教えられる事はそんなに無いのですが、良いですよ」
「すまない‼︎それに貴女のことももっと知りたい‼︎」
「私のことを？」
「先日の隊士と鬼の妹の件！俺はまだ鬼について良くわかっていないらしい！俺は知りたいんだ、良い鬼と悪い鬼を......貴女のことを」

煉獄さんは頬を染めながら私のことを見つめて言い放った
その真っ直ぐな目に思わず頬が熱くなった
好意を伝えられたわけでもないのに、でもあんな真っ直ぐな目で貴女の事を知りたいなんて言われたら誰でも照れてしまうと思う


「...はい。幾らでも話します、鬼について」
「そういえば、藤枝さんは常にその髪飾りをつけているな‼︎藤の花の髪飾りとは、藤枝さんによくお似合いだ！！誰かから贈れられた物なのか？」
「ええ...これは、大切な方から頂いた物です」
「むぅ！これは厳しいな！！」
「あの、何が厳しいのですか？」
「いや、気にするな！また会えるのを楽しみにしている！鍛錬に付き合ってくれ、約束だぞ！」
「ええ、必ず」





その言い残し煉獄さんは去っていった



そして二度と帰ってくる事は無かった




私の元に届いたのは煉獄さんの訃報だった

「煉獄さんが...亡くなった？」