昔々のお話
「まず、アニメーガスの登録が必要じゃな」
[#dn=2#]は驚いた。
「なんで知ってるんですか……?誰にも言ってなかったのに」
くすくすと笑う。
「わしにはなんでもお見通しじゃよ。」
やっぱり不思議な人だと思った。
「魔法省への登録は義務じゃ。変化して悪いことをすれば逮捕される。忘れてはならんよ」
「はい」
「組み分けが必要じゃな」
「組み分け?」
「ホグワーツには4つの寮があり、その寮が貴女の家になるのです。
「家……」
「さぁ、これが組み分け帽子じゃ。かぶってみなさい」
[#dn=2#]は恐る恐るかぶる。
「ふむ!編入生か!」
「?!」
喋った事に驚き、怯えた目でダンブルドアを見る[#dn=2#]。ダンブルドアは「大丈夫」と言うようにゆっくりとうなづいた。
「そうだな……君は賢い。しかし賢い故に日の当たる場所が苦手と見える。私としては是非日向の温かさを覚えてほしいところだが……今は落ち着いて、自分の在り方を探すのが良かろう。スリザリンだ」
[#dn=2#]は壁のタペストリーを見上げる。
「スリザリン……蛇の寮」
「安心するといい。君は優しさも持っている。きっと自分で日向を見つけられるだろう。賢い君がその頭を正しく使えるように」
「皆、転校生の[#dn=2#]・[#dn=1#]だ。東洋から来て色々勝手がわからない事もあるだろうから、助けてやってくれ」
「[#dn=2#]です。よろしくお願いします」
無愛想なやつ。東洋人って何考えてんのかわかんねー。関わりたくないかなぁ。髪も目も真っ黒。悪魔なんじゃねぇの。あいつ前の学校退学になったらしいぜ。闇の魔法使いかもよ。
ひそひそと話す声も、まとわりつく視線も、独りで少し重い空気も、慣れたものだった。慣れてはいたけど、少しは痛かった。
パーセルマウス
「きゃぁぁ蛇!蛇よ!」
女子が騒ぐ。[#dn=2#]は蛇に歩み寄る。
「お、おい危ないぞ!」
『どこからきたんですか。そうですか。ここは皆が怖がるので、出来れば出て行ってはもらえませんか?』
蛇は窓から出て行く。
「お、お前……」
「なんですか」
「パーセルマウス…」
「え?」
ますます孤立。
まだスレてる。
箒の練習
飛び上がって焦ったネビルみたいな子を飛んで助ける。
「さぁ、箒の左に立って。右手を出して“上がれ”。」
「上がれ」
箒など、マホウトコロではクィデッチで散々乗っていたから、[#dn=2#]にとっては今更な授業だ。[#dn=2#]の箒は1発で手に収まった。
「では皆さん、箒に跨って。私が笛を吹いたら…」
「あっわっ…⁉︎」
気が急いたのか、ロバートが宙に浮く。
「Mr.ロバート!Mr.ロバート落ち着きなさい!ゆっくり!ゆっくり降りなさい!」
「わっわっ…!!」
「Mr.ロバート!!」
ロバートはスピードを上げて飛び上がってしまった。振り落とされまいと必死にしがみついている。
「ロバート!」「危ない!!」「キャァ!」
悲鳴が飛ぶ中、[#dn=2#]は地面を強く蹴って飛び上がった。
「Ms.[#dn=1#]⁉︎」
デタラメに飛び交い、今にも落ちそうなロバートを追う。あと僅かで手が届くとき、ロバートが箒から滑り落ちた。
「キャァァ!」「Mr.ロバート!」
皆目を閉じる。ドサッという音がした。恐る恐る目を開けると、落ちているのは箒だけ。[#dn=2#]に手を掴まれてぶら下がるロバートがいた。[#dn=2#]はゆっくりと降下する。2人の足が地に着いた。
「あ、あ、ありが、とう…」
「いえ」
[#dn=2#]は驚いた。
「なんで知ってるんですか……?誰にも言ってなかったのに」
くすくすと笑う。
「わしにはなんでもお見通しじゃよ。」
やっぱり不思議な人だと思った。
「魔法省への登録は義務じゃ。変化して悪いことをすれば逮捕される。忘れてはならんよ」
「はい」
「組み分けが必要じゃな」
「組み分け?」
「ホグワーツには4つの寮があり、その寮が貴女の家になるのです。
「家……」
「さぁ、これが組み分け帽子じゃ。かぶってみなさい」
[#dn=2#]は恐る恐るかぶる。
「ふむ!編入生か!」
「?!」
喋った事に驚き、怯えた目でダンブルドアを見る[#dn=2#]。ダンブルドアは「大丈夫」と言うようにゆっくりとうなづいた。
「そうだな……君は賢い。しかし賢い故に日の当たる場所が苦手と見える。私としては是非日向の温かさを覚えてほしいところだが……今は落ち着いて、自分の在り方を探すのが良かろう。スリザリンだ」
[#dn=2#]は壁のタペストリーを見上げる。
「スリザリン……蛇の寮」
「安心するといい。君は優しさも持っている。きっと自分で日向を見つけられるだろう。賢い君がその頭を正しく使えるように」
「皆、転校生の[#dn=2#]・[#dn=1#]だ。東洋から来て色々勝手がわからない事もあるだろうから、助けてやってくれ」
「[#dn=2#]です。よろしくお願いします」
無愛想なやつ。東洋人って何考えてんのかわかんねー。関わりたくないかなぁ。髪も目も真っ黒。悪魔なんじゃねぇの。あいつ前の学校退学になったらしいぜ。闇の魔法使いかもよ。
ひそひそと話す声も、まとわりつく視線も、独りで少し重い空気も、慣れたものだった。慣れてはいたけど、少しは痛かった。
パーセルマウス
「きゃぁぁ蛇!蛇よ!」
女子が騒ぐ。[#dn=2#]は蛇に歩み寄る。
「お、おい危ないぞ!」
『どこからきたんですか。そうですか。ここは皆が怖がるので、出来れば出て行ってはもらえませんか?』
蛇は窓から出て行く。
「お、お前……」
「なんですか」
「パーセルマウス…」
「え?」
ますます孤立。
まだスレてる。
箒の練習
飛び上がって焦ったネビルみたいな子を飛んで助ける。
「さぁ、箒の左に立って。右手を出して“上がれ”。」
「上がれ」
箒など、マホウトコロではクィデッチで散々乗っていたから、[#dn=2#]にとっては今更な授業だ。[#dn=2#]の箒は1発で手に収まった。
「では皆さん、箒に跨って。私が笛を吹いたら…」
「あっわっ…⁉︎」
気が急いたのか、ロバートが宙に浮く。
「Mr.ロバート!Mr.ロバート落ち着きなさい!ゆっくり!ゆっくり降りなさい!」
「わっわっ…!!」
「Mr.ロバート!!」
ロバートはスピードを上げて飛び上がってしまった。振り落とされまいと必死にしがみついている。
「ロバート!」「危ない!!」「キャァ!」
悲鳴が飛ぶ中、[#dn=2#]は地面を強く蹴って飛び上がった。
「Ms.[#dn=1#]⁉︎」
デタラメに飛び交い、今にも落ちそうなロバートを追う。あと僅かで手が届くとき、ロバートが箒から滑り落ちた。
「キャァァ!」「Mr.ロバート!」
皆目を閉じる。ドサッという音がした。恐る恐る目を開けると、落ちているのは箒だけ。[#dn=2#]に手を掴まれてぶら下がるロバートがいた。[#dn=2#]はゆっくりと降下する。2人の足が地に着いた。
「あ、あ、ありが、とう…」
「いえ」