ドレスローザ
ロー奪還
「船長、よかったっ…よかった無事でっ…本当に無事でっ…」
「悠、離せ。いたい」
「いやです」
ローは押しのけようとはしない。
ロー奪還後
「キャー!ロー兄久しぶりー!!」
悠の目がカッと見開かれる。
「?!お前今何と言いました?ロー兄?」
「あんたこそ誰よ。キャハハ、もしかしてロー兄のペットとか?」
悠の表情が一変。瞳孔がスッと細められる。
「どういうことですか、船長。聞き捨てなりません。アレは貴方の何なのですか?なぜアレは貴方を兄と呼ぶのですか。私の知らない船長を、アレは知っているんですね?そうなのですね?」
「落ち着け悠」
「1分頂きます。あの両性類を消してきます」
目が座っている。
「こら待て話を聞け!」
「うわぁ、悠怖ぇ」
、、、
「どうもはじめまして。そして消えてください」
「は、何よあんた」
「お前が船長を兄と呼ぶことが、誠に不愉快ですので消えてもらうと言っているのです」
「そんなの、だってロー兄の後にアタシがファミリーに入ったもの。第一あんたなんなの?ロー兄に気に入られてるつもり?キャハハ!」
悠はそのあたりに落ちていた剣を拾うと、デリンジャーに突きつけた。
「耳障りに鳴くのはその口ですか。二度と開けなくして差し上げます。この両性類めが」
、、、
返り血塗れの悠が戻ってくると再び出発。
「悠!勝手な真似するな!」
「だって船長!船長には私だけですよね?それともあんなのが弟分だって言うんですか?」
「ゾロ…オレもう悠が何言ってるか分かんねぇ」
「俺も分からん」
「あぁ分かった分かった。お前だけだから。取り敢えず話を聞け」
「はい、船長」
「手慣れてんな」
悠はローの前に立ち、ドフラミンゴを睨みつける。
「…悠っ…!」
「それ以上船長に近づかないでください」
「ほぉ?白狐…じゃねぇな。なんだ、ロー。いつから麦わらとお揃いで狐なんて飼ってやがった?」
「悠!退がれ!!悠!!」
ドフラミンゴの弾糸をなんとか弾く。
「っ…!」
「なるほど。ただのペットじゃねぇようだな」
見上げてもまだ足りない身長差。悠は身構える。
「えぇ、船長の宿敵であるならば、私にとっても同じこと。貴方を目の前に逃げる道理はありません」
「フッフッフ、そんなに怯えていて、主人を守れるのか?」
「守ります。この命に代えても」
「馬鹿野郎っ!逃げろ悠!!」
「嫌ですっ!!」
悠は退かない。
「貴方は私の、私達ハートの心臓です。貴方がいない世界なんて私は認めない。ドンキホーテ・ドフラミンゴ!もう一度言います。それ以上船長に近づかないで!」
「フッフッフ、威勢と主人への忠誠心は評価してやろう。だが……」
ドフラミンゴが不気味に笑う。
「躾がなってねぇな。俺が代わりに躾てやろう。なぁ?ロー」
「っ……悠!やめろ!」
ドフラミンゴの弄ぶような攻撃を、悠はギリギリでかわし続ける。
「あっ……!」
悠は一瞬の隙を突かれ、糸で拘束されてしまう。
「っ……」
ドフラミンゴは不敵に笑いながら、悠を見下ろす。
「さぁどうする」
「さぁ、どうしましょうね」
悠はフッと笑った。ドフラミンゴは怪訝に思ったがすぐにハッとして後ろを振り返る。そこにいたはずのローは姿を消していた。
「……なるほど、やられたな。だが、お前が俺の手の内にいることは変わらない。お前を餌にすれば、すぐに戻ってくるだろう」
「それはどうかなぁ」
悠の…そこにいる少女の髪や毛が白へと変わる。
「…!」
「ざぁんねん。ローさんを連れてったのは悠。私を人質に取っても意味ないと思うよ」
「白狐か…」
「正解。もう大人しく時間稼ぐ必要もないし、私じゃ貴方を倒せない。私も一旦撤退するけど、絶対に貴方はルフィが倒す。首を洗って待ってなさい」
終は霧のように糸から逃れると姿を消した。
「チッ……腹立たしい」
、、、
悠はドフラミンゴの攻撃をなんとかかわしているが、いつまで保つかわからない。
「くそっ…!」
「トラ男さん、トラ男さん」
振り返ると終。
「白狐?!なぜここに…まぁなんでもいい。すぐ悠の加勢に…」
「トラ男さんを連れ出しに来たの。ドフラミンゴに気づかれる前に行こう」
「馬鹿言うな!あいつを置いていくのか?!」
「トラ男さんを助け出してって悠に言われてるの。トラ男さんが逃げられれば悠もすぐ逃げてくる。だから早く」
「っ……」
ローは終とともに戦線を離脱する。中段の草地に腰を落ち着ける。ローは焦りを顔に浮かべて悠とドフラミンゴのいる方角を見つめている。
「来た」
終がそう言うと、悠が狐姿で駆けてきた。ロー達の前にくると、人型に戻る。
「終、ありがとう」
「うん。大丈夫?」
「大丈夫。船長、無事でよかった」
「馬鹿野郎!!無茶するな!!」
「無茶はどっちですか。私怒ってますからね。約束、忘れてないですよね。…っと、ここでは目立ちすぎます。もう少し離れましょう」
さっさと歩き始めてしまう悠。終はローにこそっと伝える。
「悠、すごく怒ってるよ。あと怖がってる。多分トラ男さんが死ぬ気なんじゃないかって思ってるんだと思う。後でちゃんと大丈夫って言ってあげて」
「船長、よかったっ…よかった無事でっ…本当に無事でっ…」
「悠、離せ。いたい」
「いやです」
ローは押しのけようとはしない。
ロー奪還後
「キャー!ロー兄久しぶりー!!」
悠の目がカッと見開かれる。
「?!お前今何と言いました?ロー兄?」
「あんたこそ誰よ。キャハハ、もしかしてロー兄のペットとか?」
悠の表情が一変。瞳孔がスッと細められる。
「どういうことですか、船長。聞き捨てなりません。アレは貴方の何なのですか?なぜアレは貴方を兄と呼ぶのですか。私の知らない船長を、アレは知っているんですね?そうなのですね?」
「落ち着け悠」
「1分頂きます。あの両性類を消してきます」
目が座っている。
「こら待て話を聞け!」
「うわぁ、悠怖ぇ」
、、、
「どうもはじめまして。そして消えてください」
「は、何よあんた」
「お前が船長を兄と呼ぶことが、誠に不愉快ですので消えてもらうと言っているのです」
「そんなの、だってロー兄の後にアタシがファミリーに入ったもの。第一あんたなんなの?ロー兄に気に入られてるつもり?キャハハ!」
悠はそのあたりに落ちていた剣を拾うと、デリンジャーに突きつけた。
「耳障りに鳴くのはその口ですか。二度と開けなくして差し上げます。この両性類めが」
、、、
返り血塗れの悠が戻ってくると再び出発。
「悠!勝手な真似するな!」
「だって船長!船長には私だけですよね?それともあんなのが弟分だって言うんですか?」
「ゾロ…オレもう悠が何言ってるか分かんねぇ」
「俺も分からん」
「あぁ分かった分かった。お前だけだから。取り敢えず話を聞け」
「はい、船長」
「手慣れてんな」
悠はローの前に立ち、ドフラミンゴを睨みつける。
「…悠っ…!」
「それ以上船長に近づかないでください」
「ほぉ?白狐…じゃねぇな。なんだ、ロー。いつから麦わらとお揃いで狐なんて飼ってやがった?」
「悠!退がれ!!悠!!」
ドフラミンゴの弾糸をなんとか弾く。
「っ…!」
「なるほど。ただのペットじゃねぇようだな」
見上げてもまだ足りない身長差。悠は身構える。
「えぇ、船長の宿敵であるならば、私にとっても同じこと。貴方を目の前に逃げる道理はありません」
「フッフッフ、そんなに怯えていて、主人を守れるのか?」
「守ります。この命に代えても」
「馬鹿野郎っ!逃げろ悠!!」
「嫌ですっ!!」
悠は退かない。
「貴方は私の、私達ハートの心臓です。貴方がいない世界なんて私は認めない。ドンキホーテ・ドフラミンゴ!もう一度言います。それ以上船長に近づかないで!」
「フッフッフ、威勢と主人への忠誠心は評価してやろう。だが……」
ドフラミンゴが不気味に笑う。
「躾がなってねぇな。俺が代わりに躾てやろう。なぁ?ロー」
「っ……悠!やめろ!」
ドフラミンゴの弄ぶような攻撃を、悠はギリギリでかわし続ける。
「あっ……!」
悠は一瞬の隙を突かれ、糸で拘束されてしまう。
「っ……」
ドフラミンゴは不敵に笑いながら、悠を見下ろす。
「さぁどうする」
「さぁ、どうしましょうね」
悠はフッと笑った。ドフラミンゴは怪訝に思ったがすぐにハッとして後ろを振り返る。そこにいたはずのローは姿を消していた。
「……なるほど、やられたな。だが、お前が俺の手の内にいることは変わらない。お前を餌にすれば、すぐに戻ってくるだろう」
「それはどうかなぁ」
悠の…そこにいる少女の髪や毛が白へと変わる。
「…!」
「ざぁんねん。ローさんを連れてったのは悠。私を人質に取っても意味ないと思うよ」
「白狐か…」
「正解。もう大人しく時間稼ぐ必要もないし、私じゃ貴方を倒せない。私も一旦撤退するけど、絶対に貴方はルフィが倒す。首を洗って待ってなさい」
終は霧のように糸から逃れると姿を消した。
「チッ……腹立たしい」
、、、
悠はドフラミンゴの攻撃をなんとかかわしているが、いつまで保つかわからない。
「くそっ…!」
「トラ男さん、トラ男さん」
振り返ると終。
「白狐?!なぜここに…まぁなんでもいい。すぐ悠の加勢に…」
「トラ男さんを連れ出しに来たの。ドフラミンゴに気づかれる前に行こう」
「馬鹿言うな!あいつを置いていくのか?!」
「トラ男さんを助け出してって悠に言われてるの。トラ男さんが逃げられれば悠もすぐ逃げてくる。だから早く」
「っ……」
ローは終とともに戦線を離脱する。中段の草地に腰を落ち着ける。ローは焦りを顔に浮かべて悠とドフラミンゴのいる方角を見つめている。
「来た」
終がそう言うと、悠が狐姿で駆けてきた。ロー達の前にくると、人型に戻る。
「終、ありがとう」
「うん。大丈夫?」
「大丈夫。船長、無事でよかった」
「馬鹿野郎!!無茶するな!!」
「無茶はどっちですか。私怒ってますからね。約束、忘れてないですよね。…っと、ここでは目立ちすぎます。もう少し離れましょう」
さっさと歩き始めてしまう悠。終はローにこそっと伝える。
「悠、すごく怒ってるよ。あと怖がってる。多分トラ男さんが死ぬ気なんじゃないかって思ってるんだと思う。後でちゃんと大丈夫って言ってあげて」