第27話 関係悪化
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「フーーーー……」
任務も終わり、ボロボロのナルトを支えて歩く。最近、ナルトのやる気は凄いのだが、ものの見事に全部空回っている。
「フッ、世話のやける奴だな……」
小馬鹿にしたように鼻で笑うサスケ。当然ナルトが黙っているはずもなく……。
「ムッキィーーー‼ザズゲーーー‼」
「ナルト!ボロボロなんだから暴れない!サスケも煽るな‼」
「フン」
確実に関係悪化の道を進んでいる二人。サクラと共にため息をつくしかない。
「んーー……、最近チームワークが乱れてるなァ」
「そーだ!そーだ!チームワーク乱してんのはテメーだよサスケ‼いつもでしゃばりやがって‼」
「そりゃお前だウスラトンカチ。そんなにオレに借りをつくりたくねーなら、オレより強くなりゃいーだろが」
睨み合ったまま動かない。ナルトはなんとなく予想付くが、サスケは何をそんなに焦っているのか……。
「…さーてと!そろそろ解散にするか。オレは任務報告書を提出せにゃならん」
カカシ先生の言葉で、とりあえず二人の険悪な雰囲気は途切れる。できればもう少し早くなんとかしてほしかった……。
「…なら帰るぜ」
「ねーサスケ君待ってー!これから私と二人でェ♡チームワークを深めるっていうのは……」
「オレに構う暇があるなら術の一つでも練習しろ。はっきり言ってお前の実力はナルト以下だ」
「サスケ!言い過ぎ!サクラ!サクラにはサクラのいいとこがあるから……!」
完全に意気消沈したサクラを励まそうとするも、なかなかサクラの顔は晴れない。
助けを求めようとカカシ先生に視線を送ろうとするが、あの人いつの間にかどこかに行ってしまった!ホントあり得ない!大人なら少しくらい手伝え!
「なー彩音ー!今日こそオレと修行デートしようってばよー!」
「今はそれどころじゃありません!」
思わず一喝すると今度はナルトが落ち込み始めた。あーもう!
「分かった!分かったから少し待っ……」
そこで私は不可解なものを発見する。ナルトの後ろに真四角な箱。模様が描かれているが、もしかして岩のつもり……?
私が尻すぼみになったことで不審に思ったナルトも箱に気付く。しかしナルトは何も言わずに歩き出そうとする。
待ってナルト!流石に気付いて!どう見たっておかしいでしょ‼
「ーーと前を向くと見せかけてフェイント‼そんな真四角で適度な穴が二つ開いてる岩があるかァ!バレバレだっつーの‼」
あ、よかった。ちゃんと気付いてたのね。また勉強会開かなきゃならないのかと思ったよ。
「流石オレの見込んだ男!オレのライバルなんだな、コレ‼」
バレバレの箱から出てきたのは、まだ忍者学校生くらいであろう、小さな男の子と女の子。お揃いのゴーグルがとっても可愛い!
「キャー可愛いー!ナルトのお友達?」
「なんだ!なんだ!この馴れ馴れしい姉ちゃん!」
思わず抱き着くと、頬を赤らめて顔を背けられる。そんな反応お構いなしに私は三人の目線に合わせてしゃがみ、自己紹介をする。
「突然ごめんね!私はナルトと同じ班の乱舞彩音!ナルトとは幼馴染みなんだー」
「オレは猿飛木の葉丸だ!コレ!」
「私モエギ!」
「ウ、ウドン…です……」
一通り自己紹介し終えると、木の葉丸君は私とナルトを交互に見つめ、そしてナルトを肘で小さく小突いた。
「兄ちゃんもスミに置けないなぁ。アイツって兄ちゃんのコ•レ?」
ニヤニヤと小指を立てる木の葉丸君に、ナルトは頬を緩ませ頭を掻く。
「へへへ……。君達はガキの割に鋭いなぁ〜」
「…どちらかって言うと、弟を可愛がる姉って言った方が正しいけどね」
「いや〜、ナルトが可愛くてついつい甘やかしちゃうんだよね〜」
いつの間にかサクラが復活している。視界の端ではナルトが「オレってば、また可愛いって言われた……」と落ち込んでいるが、可愛いと思うのは仕方ない!だって可愛いし!
「っていうか、ナルトの兄ちゃん!今日忍者ごっこで遊んでくれるっていう約束だぞ!コレェ‼」
「あ…ハハ…そうだったっけかなぁ……」
「…忍者が忍者ごっこって……」
「アハハ、ナルトらしいね!ナルト!約束なんだからそっち優先させなさい!私も一緒に行くから」
「マジで!よっしゃぁ木の葉丸!行くぞ!」
「やったーーー!」
約束は約束。ただ昨日も誘い断っちゃったし、子供は大好きなので一緒に遊んであげよう。
走り出す二人をモエギちゃん達と共に追いかけようとすると、木の葉丸君が曲がり角で誰かとぶつかってしまう。
「…いてーじゃん……」
顔にペイントを施している男の子と、四つ結びの女の子。おそらく私達よりは年上。見慣れない二人の額当ては、木の葉のものではなかった。