第23話 サスケの血継限界
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「よ!助けに来たぞ!」
目の前にいるナルトが言う。そう、“目の前”にいる……。
「…なんで入ってきちゃったの⁉」
「お前!忍ならもっと慎重に行動しろ‼」
「はあ⁉なんで助けに来たのに怒られなきゃならないんだってばよ‼」
「あーもーバカナルト!」
外からの連携ならなんとか突破口を見つけられると思ったが、ナルトは中に入ってきてしまった。これじゃあ連携も糞もない。今は猪突猛進して欲しくなかった……。
「クソッ!入ってきちまったものはしょうがねェ……。これが氷なら……」
サスケは印を組む。なるほど!サスケ得意のあの術なら……!
「〝火遁 豪火球の術〟」
しかし、氷は壊れるどころか溶けてすらいない。
「そんな火力ではボクの氷を溶かすことなんて出来ませんよ」
サスケの豪火球でも駄目。ナルトの影分身も白が速すぎて捉えきれない。分かりやすく万事休すだ……!
「ボクにとって、忍になりきる事は難しい。出来れば殺し合いなんてしたくない。…ですが、ボクは大切な人を守るという夢がある。そのためなら、ボクは忍になりきる。あなた達を……殺します」
その時思い出すのは一昨日出会った可愛い男の子。何故か、この子があの子だとしか思えなくなる。
でも、今はそんなこと考えている余裕なんてない。この術を破ること、千本を避けることに集中しなくちゃ……!
全身の神経を集中させ、可能な限りの千本を避ける。しかし、しばらく経つとナルトが完全に動けなくなった。私も完全に避けきれず、動きがどんどん鈍くなる一方。上手い具合に避けているサスケはまだなんとか動けそうだ。
するとついにサスケが千本を完全に避ける。
「その瞳……!君も血継限界の血を……」
首を動かして見てみると、サスケの漆黒の瞳が多少模様の違いはあるものの、カカシ先生のような真紅の瞳に変わっている。
白はサスケの瞳に何か考え込むように黙り、やがてボソリと呟く。
「…だとすれば、この戦いを長引かせることは出来ない……。これでカタをつけます!!!」
真っ直ぐナルトに向かっていく白。私は力を振り絞ってナルトに覆いかぶさる。目の前に迫った敵に死を覚悟し、私は固く目をつぶってナルトを抱きしめた。