第21話 修行最終日
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ガチャリ
夕食の最中、居間の扉が開かれナルトとサスケが入ってきた。全身泥だらけで、ナルトなんかサスケに肩を貸されている。
「おう!今帰ったか!…なんじゃお前ら、超ボロボロじゃのォ……」
「へへ……二人とも、てっぺんまで登ったぜ……」
「…よし!ナルト、サスケ。明日からお前らもタズナさんの護衛につけ!」
「押忍‼」
元気に挨拶はするも、椅子に座った途端テーブルに突っ伏しだらけるナルト。そんな二人の帰還に、居間の雰囲気は少し明るくなる。イナリ君、ただ一人を除いて……。
「なんでそんなになるまで必死に頑張るんだよ‼どうせガトーの手下には敵いっこない!」
涙を流し叫ぶイナリ君。そのあまりの剣幕に私達はナルト以外、口を閉ざす。
「うるせーなァ。オレはオメーとは違うんだってばよ」
「お前見てるとムカつくんだ!この国のこと何にも知らないくせにでしゃばりやがって!お前にボクの何が分かる‼辛いことなんか知らないでいつもヘラヘラしてるお前とは違うんだ‼」
「…だから……悲劇の主人公気取ってピーピー泣いてりゃいいってか……」
あ、イナリ君、ナルトの地雷踏んだ……。
静かに、だが怒気を滲ませた声を出しながらナルトはイナリ君を睨みつける。
「お前みたいな馬鹿はずっと泣いてろ!泣き虫ヤローが‼」
イナリ君は、初めて見るであろうナルトの本気の怒りに口をつぐむ。
「ナルト!アンタちょっと言い過ぎよ!」
「フン!」
サクラの言葉にも耳を貸さずナルトは立ち去り、後に残るのは重たい空気だけ。この日の夕食は過去最悪の居心地だった。