第21話 修行最終日
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一旦帰ってみんなで朝食をとるも、ナルトとサスケは我先にと口にかき入れ、そのまま飛び出して行ってしまった。
「男子は元気じゃなァ!オメーさん達はいいのかい?」
「あの体力バカと一緒にしないでください!それに私は優秀なので」
「実は連日修行三昧であちこち痛いんですよね……。まあ、昨日てっぺんまで歩いて登れるようになったし、今日は少し休もうかと……」
ずっと痛かった筋肉痛が今日最高潮に達し、ぶつけたり転んだりと骨の節々も軋むので流石に大人しくしようと思う。本当は歩くのさえ億劫だ。
「じゃあ、オレの修行にちょっと付き合ってくれ」
「え"、何させるんですか……?」
今あちこち痛いと言ったばかりなのに何かさせるって…鬼かこの先生は。
「いや、腕立てとかの時の重りとして上に乗ってもらうだけ。感覚の確認のためにね」
「まあ、それぐらいなら……」
なんとか隣部屋まで移動し、よし乗ろうとするとカカシ先生が一言付け加える。
「お前だけじゃ軽すぎるから。サクラと…あとタズナさん、お願いします」
「…それって私がヒョロヒョロのモヤシって意味ですか⁉これでも筋力あって重いんですよ私‼見てくださいこのちからこぶ‼」
一生懸命力をためるとうっすら浮かび上がる筋。腹筋だって縦筋入ってるんだぞ!
「ハイハイスゴイネー」
「心がこもってない‼」
渾身のちからこぶを軽くあしらわれ、私の心はズタボロだ‼
「…カカシ先生の上で飛び跳ねてやる……」
「お、それいい筋トレになりそうだねェ。よろしく頼むよ」
「……大人しく座ります……」
嫌がらせで提案したら逆に喜ばれた。そんなことしたらむしろ筋肉痛でヨボヨボの私の方が辛い。
大人しく三人一列でカカシ先生に乗り、カカシ先生は指一本で腕立て伏せを始める。特に会話もなくその様子を眺めていたが、200回に差し掛かるところでタズナさんが口を開いた。
「…前々から超聞きたかったんじゃが……。ワシが任務内容を偽ったのに、どうしてお前らはここにいてくれるんじゃ」
タズナさんに他意はなく、純粋な疑問心からの言葉だと読み取れる。たしかに、私達がいくら止めようとも、カカシ先生が『帰る』と言えば任務は終わりとなる。
「…義を見てせざるは勇なきけり、勇将の下に弱卒なし!これは先代の火影の教えです。これが忍の生き方……お金だけで忍は動く訳じゃありません」
腕立て伏せが200回を超え、カカシ先生の上から降りる。体の調子は復活したらしい。
「明日から本格的なタズナさん護衛を始める。彩音も来い」
「はい!」