第18話 イナリの父親
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賑やかな食事も終わり、ツナミさんが食器を洗っていると、サクラが一つの写真に気付く。
「そういえばこの写真破れてますけどどうしたんですか?イナリ君、食事中ずっとこれ見てたけど…」
サクラがそう言った瞬間、タズナさん達の空気が張り詰める。イナリ君は無言で席を立ち、自室に戻ってしまった。
「…何か訳ありのようですね……」
カカシ先生の言葉に、タズナさんが何かを堪えるように震え、目に涙を浮かべ始める。
「イナリには昔、血の繋がらない父親がいた。超仲が良く、本気の親子のようじゃった……。あの頃はイナリもよく笑った……。それが…変わってしまったんじゃ……!ガトーに父親を殺されてから……‼」
タズナさんに語られたものは、あまりにも酷だった。波の国の英雄でありイナリの父の公開処刑。イナリの目の前で磔にされたらしい。
皆口を噤む。なんて言えばいいのか分からない。
ガタッ
「ナルト……?」
ナルトは急に席を立ち、玄関の方へ歩き出す。
「…修行ならやめとけ。これ以上はチャクラの練り過ぎで死ぬぞ」
「…証明してやる……」
ナルトは振り向かず、扉を開ける。
「“オレ”が…この世に英雄がいるってことを証明してやる‼」
そのまま外へ駆け出してしまった。
「…先生、ナルト、大丈夫ですかね……。私、見に行った方が……!」
「…ま!大丈夫でしょ、アイツなら。体力だけは人一倍あるしな。お前らはもう寝ろ。疲れを明日に残すなよ」
頭を撫でられ諭される。腑に落ちない部分もあるが、特に反論する訳でもなく就寝準備を始めたのだった。