第17話 修行開始‼
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「つっっっかれたー……」
失敗すること何十回。多少進んだがサクラの傷の位置までは遠い。
「お疲れー彩音ー……」
「いや、まだまだ……。少し休んだらまた登らなきゃ……」
「…彩音、アンタ体力回復するの早いわよねェ……」
サクラの言葉を片隅に入れながら木の幹に抱きつく。こうしていると体力が戻ってくるのが早い気がするのだ。徐々に呼吸が整っていく。
「ふーーー………よし!ごめんね。また傷付けちゃうけど許してね」
「…植物にも痛みってあるの?っていうか植物とも会話できるの?」
「植物に痛みはないよ。ただ、勝手に体に傷を付けられるなんて気分はよくないじゃない。あと会話は出来ないけど、何となく感情が分かるかな。何千年も存在する大樹の神木とかなら意思疎通ぐらい出来るかもだけど……」
実際そんな大樹に出会ったことないから分からないけど……。
この木にありがとうと呟き、練習を再開する。伝わってはないのかもしれないが、こういうのは気持ちの問題だ。
途中、サクラは安定して登れるようになったのかいなくなってしまったが、私はあと一歩のところで届かない。悔しさを噛み締めながらも、日も沈んだため、まだ修行すると駄々を捏ねる二人を引きずってタズナさん宅へ戻った。