第32話 試験会場へ
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扉をくぐり、見えたのは屈強そうな大人達ばかり。これ全員、下忍だというのか……。
強そうな人達ばかりで思わず生唾を飲み込む。そんな場所に一つ、不釣り合いな声が響いた。
「サスケ君おっそーい♡」
声の主はいの。大好きなサスケに抱きついて満悦至極そうな笑みを浮かべる。
「サスケ君から離れなさい!このいのぶた‼」
再会早々、忍者学校ではお馴染みだった二人の喧嘩が始まり、すでに二人は周りが見えていない。
「お前らも受けんのかよ……。めんどくせー……」
「あっ、シカマル!チョウジ!」
「彩音達も出るんだねー」
いのがいるので分かっていたが、第10斑も参加しているのか。……ってことは、もしかしてあの班も……。
「ひゃっほー!みーっけ!皆さんお揃いでェ!」
「こ…こんにちは……」
いたーーー‼
「匕・ナ・ターーー‼久しぶりーー‼」
「キャッ‼」
およそ一ヶ月ぶりのヒナタとの再会!波の国から帰ってきてから全然会えなかったのだ!嬉しさの余りヒナタをぎゅーっと抱きしめる。
「会いたかったー!怪我とかしてない?風邪引いてない?アイツらにイジメられたらいつでも言ってね。私がボコボコにブチのめしてあげるから!」
「いや…彩音ちゃん!私、凄くよくしてもらってるから……!みんな…優しいよ……?」
「それならいいのー!」
ヒナタが元気ならそれで良し!恥ずかしがり屋のヒナタはどんどん顔が赤くなっていき、そろそろ湯気が出そうになってきている。
「彩音、離してやってくれ。なぜならヒナタが倒れそうだからだ」
「あっ…いや……!嫌な訳じゃないよ……?」
「アハハー分かってるって!」
流石に可哀想なので離してあげる。ヒナタもちょっとホッとしたような顔になり、私はヒナタが恥ずかしくないギリギリの手を繋ぐで留める。
「にしても、今年の新人下忍10名全員が受験するなんてねェ。ちょっと驚いた」
「そ…そうだね。いつもならこんなに新人下忍は出ないだろうし……」
私達の周りはすでにアカデミーのノリに戻っている。いがみ合ういのとサクラ。そこから避難して我関せずのサスケ。シカマルは面倒くさそうに傍観し、隣でチョウジがお菓子をボリボリ食べている。そしてキバがナルトを煽り、吼えるナルトに何か言ってるが全く聞いてもらえないシノ。あぁ、懐かしい。隣のヒナタもちょっと楽しそう。
「なんか、ちょっと楽しいね!」
「フフ…そうだね」
二人でクスクス笑い合う。中忍試験のことなんて少し忘れるくらい、この時間が楽しくて、嬉しかった。