第9話 不自然な力
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「やぁ、みんな!今日は洗面台の水が止まらなくて……」
「「「はい嘘!!!」」」
あの日から懲りずに遅刻し続けるカカシ先生は、今日もバレバレの嘘をつく。毎日家のどこかしらが壊れるって欠陥住宅どころの話じゃない。
「さぁて、今日の任務は迷い猫の“トラ”を探すことだ」
「またそんなのー?」
「もう飽きたってばよー!」
下忍になって早二ヶ月。毎日毎日お使いのような任務ばかりで、私とナルトだけでなく、サクラやサスケまでうんざりしているほどだ。
「しょうがないでしょ、まだ下忍なんだから。…まぁ、こういうのを速く終わられられるようになれば、もう少し重要な任務を任せられるようになるかもね」
カカシ先生は私達のやる気を出す為に、そんな適当なことを言ったのかもしれない。しかし、私はその言葉にキラリと目を光らせる。
「先生!それ、ホントですか⁉」
「え?あ、あー……。可能性よ、可能性」
「どうしたのよ、彩音。なにか秘策でもあるの?」
「フッフッフ…私の特技を忘れたのですかね?」
「ん?…あっ、彩音!“歌う”のか!」
「いえーす‼そうと決まれば広場へゴー‼」
街から遠くはないが、広く、人気の少ない場所に向かい、そのド真ん中に佇む私達第七班。
「ここで何するんだ?」
「あ、そっか。カカシ先生は初めてよね?実はね……」
私は新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込み、声をのせる。