この天蓋からは抜けられない
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「…よーし、PKサンダー!」
「わっ…ストーム」
そんな呟きとともに、レティは風を起こして僕の後ろっ側へと回り込む。
僕は僕でサンダーを途中放棄すると、次の手を打とうとレティの方を向いた。
…今は個人戦中。本当はあと二人いたんだけど、なんやかんやで僕が蹴散らしてしまったから、今の乱闘ステージ上にはいないのだ。
だから実質、僕と彼の一騎打ち。
僕は一応これでも昔っからいるし、腕は新参者たちに負けないと思う。
でも、レティも割といい線行ってるから…思っているより強い。
「それっ!」
「いっ…わあっ!」
「PKフラッシュ…!」
別に乱闘だし関係ないのだけれど、飛ばされたレティの姿を見て少し心が痛む。
いくら乱闘中は多少のことでケガしないような空間にいるとはいえ、やっぱり…攻撃したいかというと、したくないし。
だから、レティとチームを組めた時は本当に嬉しいんだ。
「えと、回避…」
「!」
「…ウィップヴァイン…!」
レティが勢い良く、蔦を生やして薙ぎ払ってくる。
この技自体は、比較的痛くないんだけど…。
問題はそこじゃない。
転ぶのだ。
昔と比べて床がしっかりしてこけなくなったステージであろうが、蔦で足元をこかされるのだ。
しかも範囲も広めだから、フラッシュを打っていてそんな攻撃をよけられるほどの時間も場所もない僕は、もろにあたってしまう。
「…っ」
「バーニング!」
「!」
やはりというかその隙をついて、レティが勢いよく炎を飛ばしてくる。
どうにか躱そうとしたけれど間に合わず、結局あっさり炎につかまってしまった。
…うーん、もうちょっと先輩としての意地を見せたいなあ、なんて。
そう考えると、僕は炎から解放されるなりレティへの攻撃頻度を少し上げた。
レティは顔にこそあんまり表れていないけれど、十分戸惑っている様子なのが分かる。
「…よっと、PKサンダー…」
「!」
「…じゃなくて、体当たりっ!」
「!?」
そのまま、戸惑いうろたえるレティの元へ勢いよく突っ込む。
…どさくさにまぎれて、ほっぺにキスしたのは内緒。
もろに体当たりを喰らったレティは飛ばされ、結果この戦いは僕が一位となった。
「今度は、レティとチームでやりたいな~」
「え…その組み合わせ、負け知らずだから僕戦いたくないなんだけど…」
「というか最初、敢えて俺たちを狙ってただろ!」
「ばれた?」
乱闘後の控えでの会話中、フォックスからそう言われてペロッと舌を出す。
…だって、レティと二人っきりがよかったんだもん。
とりあえず半ば呆れているフォックスを横目に、僕はそんなことを心の中で呟いたのだった。
「わっ…ストーム」
そんな呟きとともに、レティは風を起こして僕の後ろっ側へと回り込む。
僕は僕でサンダーを途中放棄すると、次の手を打とうとレティの方を向いた。
…今は個人戦中。本当はあと二人いたんだけど、なんやかんやで僕が蹴散らしてしまったから、今の乱闘ステージ上にはいないのだ。
だから実質、僕と彼の一騎打ち。
僕は一応これでも昔っからいるし、腕は新参者たちに負けないと思う。
でも、レティも割といい線行ってるから…思っているより強い。
「それっ!」
「いっ…わあっ!」
「PKフラッシュ…!」
別に乱闘だし関係ないのだけれど、飛ばされたレティの姿を見て少し心が痛む。
いくら乱闘中は多少のことでケガしないような空間にいるとはいえ、やっぱり…攻撃したいかというと、したくないし。
だから、レティとチームを組めた時は本当に嬉しいんだ。
「えと、回避…」
「!」
「…ウィップヴァイン…!」
レティが勢い良く、蔦を生やして薙ぎ払ってくる。
この技自体は、比較的痛くないんだけど…。
問題はそこじゃない。
転ぶのだ。
昔と比べて床がしっかりしてこけなくなったステージであろうが、蔦で足元をこかされるのだ。
しかも範囲も広めだから、フラッシュを打っていてそんな攻撃をよけられるほどの時間も場所もない僕は、もろにあたってしまう。
「…っ」
「バーニング!」
「!」
やはりというかその隙をついて、レティが勢いよく炎を飛ばしてくる。
どうにか躱そうとしたけれど間に合わず、結局あっさり炎につかまってしまった。
…うーん、もうちょっと先輩としての意地を見せたいなあ、なんて。
そう考えると、僕は炎から解放されるなりレティへの攻撃頻度を少し上げた。
レティは顔にこそあんまり表れていないけれど、十分戸惑っている様子なのが分かる。
「…よっと、PKサンダー…」
「!」
「…じゃなくて、体当たりっ!」
「!?」
そのまま、戸惑いうろたえるレティの元へ勢いよく突っ込む。
…どさくさにまぎれて、ほっぺにキスしたのは内緒。
もろに体当たりを喰らったレティは飛ばされ、結果この戦いは僕が一位となった。
「今度は、レティとチームでやりたいな~」
「え…その組み合わせ、負け知らずだから僕戦いたくないなんだけど…」
「というか最初、敢えて俺たちを狙ってただろ!」
「ばれた?」
乱闘後の控えでの会話中、フォックスからそう言われてペロッと舌を出す。
…だって、レティと二人っきりがよかったんだもん。
とりあえず半ば呆れているフォックスを横目に、僕はそんなことを心の中で呟いたのだった。