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初代カービィ編

「うわぁ、海だー!!」

僕は、生まれて初めて見る青い海に感動してしまった。
どうして、海は青く見えるんだっけ、えっと…

「屈折とかがどうとか…だっけってわっ!」

ドッボーン。
ボーっとしていたあまり、落っこちてしまった。

「え!僕、このまま海の藻屑となっちゃうのかなぁ…」

いやいやあがれよ、と言われそうだけど、僕はその時、そこまで頭が回らなかった。

「――――!!」

何か喋ってる魚がいる…
僕はそこで気を失った。

「!あっ、きみ!だいじょうぶ?」
「…あれ?」
僕、溺れたんじゃ…
って、あれ?ここにいるのは…

「カービィさん!?どうしてここに」
「ブリッパーからさ、溺れたワドルディがいるって聞いて。
来てみたら案の定気を失った君がいて」

どうやら、僕はブリッパーに助けてもらったようだ。
ほんとに、助けてもらってばっかだなぁ…

そう考えていると、

「もしかして、君ってパラソル君が言ってた子?
それなら、あっちから話を聞いたことがあったなぁ」

というカービィさんの声がして。

「おそらく、そのパラソル君、という人で間違いないです」
「そーだ!僕も退屈だったし、少しついていくよ」
「えぇ!そんな、いいんですか?」

僕はびっくりしてしまったが、どうやらカービィさんは行く気満々らしい。
という事で、一時的に同行することとなった。

「ここのボスは…空の上なんだよね」
「そういえば、クラッコだとか言ってたような」
「ああ、それは次のエリアね。ここはカブーラーだよ」

ただ、一つ問題がある。
カービィはいいかもしれないが、自分にはパラソルで殴るような技しかない。
どうすればいいものか、と頭を悩ませていると、

「心配ご無用!スターシップに乗ればいいよ!」
「!?」

スターシップとは何ぞや、と僕は思ってしまった。
そりゃそうだ。
ワープスターならカービィさんが乗り回してるからわかる。
スターシップは、見たことも聞いたこともない。

「そんなに危惧しなくていいよ、来て!スターシップ!」

そう言うが早いか、星のついた、不思議な乗り物が来た。

…てかさ。
そんなに呆気なく呼べるんだね…(違います)

「ほら!乗りなよ」

僕はそれに乗り込み、はるか上空へと飛ぶのだった。

「ひゃああー」

こんな上空に来たこともない。
僕は今日、驚きの連続だ…

「あ!あれがカブーラー。玉とか撃ってくるから、気を付けて」
「!お前ら、ここに何しに…ておい」
「ワドルディ!?気を失っちゃあだめだよー!!」
「!いけない、って飛行船?ぶつかる―!」

とっさの判断で、僕はその飛行船をかわそうとした。しかし、逸れれば逸れるほど、あちらも同じ方向に…
まさか。

「これが、カブーラー…?」
「あたり!がんばれ!」

「さて、空中戦を制するのはどっちかな」

「…あれ?星型の弾…?」
「それはスターショット。
それを使って攻撃するんだよ」

それを聞いて、僕はがむしゃらに打ち続けた。
もちろん避けたりもしながら。

試行錯誤を繰り返し十五分。

「!…ぐっ」
「やったぁ!ってわぁああ―――!!!」

僕は喜ぶのもつかの間、真っ逆さまに落っこちた。
そんなぁ、効果の解除があるとか聞いてないよ…

「ワドルディ!!」

ぎりぎり、カービィさんにキャッチしてもらって難を逃れた…
そう思い、ほっとした。

「あれ?ワープスター…?」
「うん、効果が切れたからね、これだけになったんだ。
そうだ、次のとこに連れて行くよ!今度こそクラッコとの勝負だよ」

そういうと、カービィさんは雲の中へワープスターを進めた。
ぽふっ。雲を抜けると、上空の世界が広がっていた。

「じゃあ、頑張って」

カービィさんから激励をもらった僕は、歩き出した。
つーかクラッコってどんな奴だろ。
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