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ワドルディ 旅の回歴

「おお、もう着いた!」
「あれは…ってええ!?ワドルディさん!?」

飛んで数分、大王さんのお城に着いた。
は、いいのだけど。なんと、カービィさんとバンダナさんに会った。

なんたる偶然。

「知り合いですか?」
「はい、前からいろいろお世話になってるんです。カービィさんがいるってことは…ケーキ、ですか」
「そうだよ!あんな特大ケーキ!こういう時にしか食べられないんだから!!」

そういうカービィさんの目…いや、顔は輝いており、もう食べると言わんばかりによだれまで出ているのだが。
ひとまず、早く大王さんに会って、ジャバルビートさんの棒を返してもらわないと。

「返してもらえるでしょうか…僕のスティック…」
「へ?スティック?
あ、ほんとだ!これって、ジャハルビートの…」
「そうなんですよ。だから、返してもらうために来たんです」
「そうなんだ。じゃあ、一緒に行こう!行き先一緒みたいだし」

ほらほらー!そう言ってカービィさんが走り出す。バンダナさんが制止するのもあまり聞こえていないようだ。

諦めたのか、バンダナさんが頭をふるふると振ると、
「じゃあ…僕たちも行きましょうか」
と、歩き始めた。

その後に僕たちもついていく。
ケーキ…カービィさんをあそこまで動かす力があるって一体…

なんとか門番は突破して…いや、正確には飛び越えて、お城の中に来た。
まあ、ローパーに乗ってるし。

カービィさんとバンダナさんはちゃんとやってきたみたいだ。

「来たか、カービィ…ってあれ?
ワドルディじゃねえか!久しぶりだな」
「大王さん、お久しぶりです。
今日は用事があって」

周りがざわついているけど、まあ無視しておけばいっか。
多分、ローパーが気になるだけだろうしね。

そんなことをちらりと考え、その用事の内容を話す。

「えっと。この棒、返してもらえませんか?ジャバルビートさんのものだそうで」
「ジャハルビートの棒?もしかして、これのことか?」

そう、近くのワドルディ…あっちは兵隊さんの格好をしてるんだけど…を指差した。
確かに、ポスター写真に一致する…!

「そう、それです!あの…返してください」
「そうか。おい、ワドルディ。また槍をやるから、その棒はジャハルビートに返してやれ」
「はい…ってあれ?無い?」

皆でキョロキョロ見渡す。
さっきまで手元にあったはずの棒が…ない。落ちたりしているわけでもないようだ。

じゃあ誰が…と思っていると。

「まあ所詮、そんなもんだよね♪」
「!?誰ですか!?」

壁の上から声がする。
…あ、ごめん。逆光で暗すぎて誰か全く分かんない。顔すらよく見えない。

しかしカービィさんは誰かわかったようで、顔を険しくした。

「シャドー…いや、アナザーシャドー。どうしてここに」
「違う!僕はアナザーじゃない、正真正銘のシャドーだ!あいつこそ、アナザーなんだ…
で、ここに来た理由?そんなの簡単だよ。こうしたらさ、一石二鳥でしょ?」

そうドヤ顔をしながら、シャドーさん…なんだかアナザーって呼ばれているけど…が言う。

「何がどうなれば一石二鳥と言えるのか…うん。わからん」
「本当にそうですねー」
「ローパーもそうおもうー」
「ちょっと、悠々としている場合じゃないですよ!?」

僕ら三人の危機感のなさに、バンダナさんから突っ込みが入る。
うーん、でもねえ。

しっかし、なんでさっきからこっちが睨まれてるんだろう。何かしたっけ?僕。
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