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ワドルディ 旅の回歴

ドサッ。

「いてててっ…此処は…?」

変な穴に吸い込まれ、たどり着いた先は…

なんだか凄く荒廃していて、人っ子一人いないと思われるような所だった。

あちらからは火山の音が、向こうからは無機質な機械音が響いてくる。
てかほんとに此処何処だよ。

ばさっ。

「?あれ…赤と、銀色のローパー…?」
「ねーねーだれだろー」

いつの間に復活したんだか、ローパーが隣にいた。
でもローパーでもわからないらしい。じゃあ誰だろう、あれは…

「!!キィ?」

銀色の子がこちらに気づいたみたいだ。けど、なんて言っているやら…

「キィ、キィ!」

そうだよね、そういえばローパーとは通じるのか。通訳してもら…

"ごめんなさい!ついいつもの調子で喋ってました。
僕はスフィアローパーのリンク。
ここに誰か来るなんて、珍しいなあ"

…わなくて大丈夫だね。
テレパシー強し。にしても不思議だなぁ。スフィアローパー…って言ったっけ?名前がちゃんとついてるなんて。

"あ、さっきの…
自己紹介が遅れたね、僕はチェイン。
この辺りに住んでいるんだ。
でも…あまり訪ねてくる人は見ないかな。リンクが言っていた通り、珍しいね"

へえ、リンクにチェイン。
この辺りに住んでいるって言っていたっけ。

「この辺りに二人は詳しいんだよね?
じゃあ…ここはどこ?」
"ここはハルカンドラ。火山帯と、工業地帯があるよ。
ここはちょうど境目あたりかな?"
「へえ、ハルカンドラって言うんですか」
"…そういえばリンク、チャテルが
さっきなんか呼んでたよ?行かないの?"
"え、呼んでた?じゃあ行かないと。
そうだ、ここにいても熱で倒れる危険が高まるだけだから、付いてきて!"
「え、じゃあ、はい!」

ということで、リンクとチェインについて少し行くことになった。


…で、ついた。はいいけど…
ここってどう見ても廃工場だよね…?

"チャテル、戻ったよー。
あと、お客さんが来てるー"
「来訪者、ですか。
また珍しいですね、わざわざこんな所まで。
改めまして、私はチャテルと言います。よろしくお願いしますね?」
「よ、よろしくお願いします…
あの、ちょっとお尋ねしてもよろしいですか?」
「?はい」

目の前にいる、何処と無くマホロア似の少女…チャテルと呼ばれた彼女は、不思議そうな顔でこちらを見つめ返していた。

僕が聞きたいこと、それは…

「この子…ローパーって呼んでるんですけど…
住処について、何かわかりませんか?」
「住処、ですか。
この子に限った話でなかったら、ローパーたちについての文献、沢山ありますし読んでみてはいかがです?」

まさかで文献が出てきた。
何か分かるかな…ワクワクとした気持ちで、案内され紹介された中からいくつかの本を手に取った。

何かしら進展があったらいいけど…
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