ダイナブレイド編
とてとてとて。
歩く途中、時折ちらりと麓の方に目がいく。
で、その度にうわー高いなーって考えてる。ずっと。
そうする他ないんだもん。
「あれはもしかして、巣?」
木の枝、藁といったものでできた、籠のような入れ物と、ピーピーなく恐らくヒナだろう鳥がいた。
ダイナブレイドは大きいって聞いたことがあったけど、本当なんだろうな、ヒナでこんなに大きいもの。
「ピーピーピーピー」
「ダイナブレイドのヒナって大きいなあ。さすが大人があれだけある」
僕はもっとよく見たくなって、巣へ近づいていった。
そのとき。
「坊やたちには、これ以上近づけさせるものですか!」
そう聞こえた先に、なんか大きなツメが僕を掴みにかかろうと襲ってきた。
「うわぁ!?」
僕はなんとか、間一髪のところでかわした。
危なかった。
「避けたのね。
でももう逃がさないわよ!」
「あ、わ、えと…」
もうだめだ、そう感じた時。
ピタッ
「あれ…?僕もう死んだかと思ったのに…」
「あなたも卵、持ってるの?」
「そ、そうですよ!このことについて聞きたくて此処まで来たんですっ!」
「じゃ、じゃあ、ヒナを奪おうとしたんじゃなくて…」
「そっちは誤解ですぅー!」
どうやら誤解だったらしい。
解けてよかったぁ…
じゃなきゃあのつめでズタズタに引き裂かれてたかもなぁ…
「ごめんなさい、最近よくヒナをさらっていこうとするような輩が後を絶たなくて…。てっきり、あなたもそうなのかと…」
「いえ、こちらこそ紛らわしい行動取ってしまってすみません」
酷い連中がいるもんだなあ。
そりゃあ母親であるダイナブレイドもピリピリするよ。
大事なヒナだもん。
「それで、何か聞きたかったのよね?何?」
「えっと、この卵なんですけど…」
そこまで話した時。
ピキピキ、パキッ
思わずその音のする先を見る。
卵が…割れている…?
パキッ、パキパキパキッ!
「キィーッ!!」
割れた卵の中から丸い、緑色のものが顔を覗かせた。
つぶらなオレンジ色の瞳を覗かせ、こちらを探るようにじっと見つめてきていた。
「パパ…?ママ…?」
「えっ、私はあなたのお母さんじゃないわ」
「僕も一緒にいたとはいえ、君のお父さんじゃあないなぁ…」
ヒナが初めに見た相手を親と勘違いするようなものだろうか。
でも、違うからなぁ…
「パパ…ママ…どこー?」
目の前にいる小さな鳥は、しょぼんと落ち込んでいるようだった。
「じゃあ…君の両親、探してあげようか?」
「えっ!ほんと?」
「大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ、次からあてがなかったから、これで目的ができたし」
というわけで、今度はこの迷い鳥の家を探すことになったのだった。
歩く途中、時折ちらりと麓の方に目がいく。
で、その度にうわー高いなーって考えてる。ずっと。
そうする他ないんだもん。
「あれはもしかして、巣?」
木の枝、藁といったものでできた、籠のような入れ物と、ピーピーなく恐らくヒナだろう鳥がいた。
ダイナブレイドは大きいって聞いたことがあったけど、本当なんだろうな、ヒナでこんなに大きいもの。
「ピーピーピーピー」
「ダイナブレイドのヒナって大きいなあ。さすが大人があれだけある」
僕はもっとよく見たくなって、巣へ近づいていった。
そのとき。
「坊やたちには、これ以上近づけさせるものですか!」
そう聞こえた先に、なんか大きなツメが僕を掴みにかかろうと襲ってきた。
「うわぁ!?」
僕はなんとか、間一髪のところでかわした。
危なかった。
「避けたのね。
でももう逃がさないわよ!」
「あ、わ、えと…」
もうだめだ、そう感じた時。
ピタッ
「あれ…?僕もう死んだかと思ったのに…」
「あなたも卵、持ってるの?」
「そ、そうですよ!このことについて聞きたくて此処まで来たんですっ!」
「じゃ、じゃあ、ヒナを奪おうとしたんじゃなくて…」
「そっちは誤解ですぅー!」
どうやら誤解だったらしい。
解けてよかったぁ…
じゃなきゃあのつめでズタズタに引き裂かれてたかもなぁ…
「ごめんなさい、最近よくヒナをさらっていこうとするような輩が後を絶たなくて…。てっきり、あなたもそうなのかと…」
「いえ、こちらこそ紛らわしい行動取ってしまってすみません」
酷い連中がいるもんだなあ。
そりゃあ母親であるダイナブレイドもピリピリするよ。
大事なヒナだもん。
「それで、何か聞きたかったのよね?何?」
「えっと、この卵なんですけど…」
そこまで話した時。
ピキピキ、パキッ
思わずその音のする先を見る。
卵が…割れている…?
パキッ、パキパキパキッ!
「キィーッ!!」
割れた卵の中から丸い、緑色のものが顔を覗かせた。
つぶらなオレンジ色の瞳を覗かせ、こちらを探るようにじっと見つめてきていた。
「パパ…?ママ…?」
「えっ、私はあなたのお母さんじゃないわ」
「僕も一緒にいたとはいえ、君のお父さんじゃあないなぁ…」
ヒナが初めに見た相手を親と勘違いするようなものだろうか。
でも、違うからなぁ…
「パパ…ママ…どこー?」
目の前にいる小さな鳥は、しょぼんと落ち込んでいるようだった。
「じゃあ…君の両親、探してあげようか?」
「えっ!ほんと?」
「大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ、次からあてがなかったから、これで目的ができたし」
というわけで、今度はこの迷い鳥の家を探すことになったのだった。