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事実と強い絆

「ほら、おいでよ二人とも。」
「うんっ!」「分かった―…」
私は、誘ってくれたミルティに大きな声で返事をする。
お姉ちゃんは、相変わらず静かだ。

私とお姉ちゃんでは、性格が打って変わる。私が好奇心旺盛なら、お姉ちゃんは慎重、いや慎重すぎるのだろうか。
見た目や、得意とするものも違う。
お姉ちゃんがローブのようなものに身を包んでいるのに対し、私は典型的な魔女帽だ。
そして、お姉ちゃんは歌で呪文を唱え―――「呪歌」っていうらしい―――、私は魔法を使って攻撃だったり、回復だったりをこなす。正直、呪歌を唱えるお姉ちゃんはかっこいいと思う。

「きれいでしょう?ほら、あれがうしかい座で、あれがおとめ座。で、あれがこぐま座。…って、シェイダの受け売りだけどね。あの子、博識だから。」
「ほんとだー、でも覚えてるミルティもすごいや!」

「……ブツブツブツブツ……」
「?お姉ちゃん?どうかしたの?」

私は、なんか気になったのでお姉ちゃんがブツブツ言っていることにじっと耳を傾けてみた。

“クレッシェマルティブ、シェードルーカ、ミアリクシア、クロデモサルティナ…”

こんな長い呪文を唱えていたらしい。しかも早口で。おまけに小声で。
そして、もう少しあるみたいって…すごいな…。

「あっ!!二人とも、見て!!」

ミルティが少し催促をする。
なんだろうと思い、空を見てみると。


そこには、大量の流星群があった。
「「うわぁーーっ」」
気が付くと、いつの間にかお姉ちゃんの呪文が止まっていた。

もしかして、これはお姉ちゃんのいたずらだったのかな?
でも、そんなことを思わせないほど、見ているものを引き付けるものだった。

私はきっと、今後一生、この出来事を忘れることはないと思う。

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