「…ロリポップ、なんで『ごめんなさい』を連呼してるんですか…？」
…はっ。つい、口から出ていたようだ。スプールクの指摘通り、いつしか、つぶやいてたような…。

「なんでもないよ。気にしないで。そうだ、ちょっとこの辺りをふらっとしてくるね」
そうでもしないと、少し心苦しかった。

そうそう。さっきのことだが、おかげで私にも強大な力がある。…が、正直いらない。ある程度の力…あるいは、力なんていらなかった。なぜって…

強すぎる力を持ったって、ちっとも喜ばしくない。
みんなから、奇異な目で見られ、避けられて…いいことなんてない。
何よりも…傷付けてしまった後悔がすごくて辛い。
みんなといっしょがよかった…。言ってみれば、強い力を欲する者の心理がわからない。

なんで…なんで私なの…？
もう嫌、もうこんな力とさよならしたいのに…
もちろん、そんなことができるわけもなく、途方に暮れる。
普段は姿を変え、ある程度力を封印しているけど…

もう、とにかく嫌ーッ！私なんて、私なんて――ッ！！