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闇と共に歩みし竜の少女

「クロッカ!どうしたの?顔曇らせて。考え事?」

今ミルティが自分の名前を呼んだので分かったと思う…思いたいが、一応。
自分の名はクロッカ。

ミルティは対照的な存在であり、自分の心友だ。
「ん…まぁ…ちょっと…」
「…にしてはやたらと険しいね。
 何か嫌なことでもあったの?
 それとも…嫌な予感でもするの?」
「…後者のものが…正解。
 嫌な予感…それしか…しない」

ミルティまでもが、顔を険しくする。
「…やっぱり、クロッカもなんだ。
 じゃあ、実際起こってもおかしくないか…」

あまりよくないが、自分の予感は良く当たる。
ただし、悪いほう。

いいほうはなぜだか、ミルティのほうが当たりやすい。
「…この樹もさ、いつも以上に警戒色が強いというか…
 それもあって、まさか、とは思ってたけど…」

まぁ、起こらないことを願うが。
そう願いながら、心のどこかではすでに、絶対に起こる、と確信していた。
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