闇の帳の中で、僕らは
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「…怪我、いいのか」
こちらを特に見ようとはしてこないけど、レティなりに心配だったのかぶっきらぼうに訊ねてきた。
まあねと返せば、どこか安心したようにそう、とだけつぶやいた。
「まあ、麻痺なのか痙攣なのかわかんないけど…それがなくなったってだけで実際は怪我は治りきっていないし、まだ少し痛むけどね」
「…ごめん」
「別にいいよ、気にしてないし。
…ねえ、その代わりって言ったらあれだけど…ちょっとお願いしていい?」
そう訊ねてみれば、レティは小さくため息をついた。
まあ、僕がお願いしたいのはそんなに難しいものではなくって、ただこの距離がもう少し近づけたらなあ…ということだけなのだけど。
…正直僕自身も、あの件を引き合いにするのもおかしいような気はするけどね。
けどそこまでレティは気にしていないのか、どこか嫌そうではあるけど、何だ、と言ってくれた。
「あのね、もっと…君の近くに行きたいんだ」
「…死にたいのか?」
案の定、レティからそう言って睨まれる。
僕はそうじゃないけど、と一息おいてから、どういうことか話し始めた。
…まああれはあくまで威嚇に近いものだろうし、実のところ本人も何を言いたいのかは分かっていると思うけど。
「こんな離れたとこからよりも、もう少し近い位置でお話ししたいんだ。別に隣じゃなくっていいからさ、もうちょっとだけ…」
「…好きにしろ」
諦めたのか、そう吐き捨てるようにレティが僕へと言ってくる。
僕はうん、と返事をすると、軽くレティの様子を見ながらゆっくり近づいた。
…少しずつ近づいていって、あと本当に少し、というところまで近づいて止まる。
どれくらいかって言うと、お互いが腕を伸ばしても届くか届かないかくらいの距離で。
「…えへへ、今はこれだけでも嬉しいや」
「…そう」
「あ、そうだ。あのね…」
皆の元を早くに出てから、もう二時間近くが経っていて。
ようやくというか、レティと話し始めた。
こちらを特に見ようとはしてこないけど、レティなりに心配だったのかぶっきらぼうに訊ねてきた。
まあねと返せば、どこか安心したようにそう、とだけつぶやいた。
「まあ、麻痺なのか痙攣なのかわかんないけど…それがなくなったってだけで実際は怪我は治りきっていないし、まだ少し痛むけどね」
「…ごめん」
「別にいいよ、気にしてないし。
…ねえ、その代わりって言ったらあれだけど…ちょっとお願いしていい?」
そう訊ねてみれば、レティは小さくため息をついた。
まあ、僕がお願いしたいのはそんなに難しいものではなくって、ただこの距離がもう少し近づけたらなあ…ということだけなのだけど。
…正直僕自身も、あの件を引き合いにするのもおかしいような気はするけどね。
けどそこまでレティは気にしていないのか、どこか嫌そうではあるけど、何だ、と言ってくれた。
「あのね、もっと…君の近くに行きたいんだ」
「…死にたいのか?」
案の定、レティからそう言って睨まれる。
僕はそうじゃないけど、と一息おいてから、どういうことか話し始めた。
…まああれはあくまで威嚇に近いものだろうし、実のところ本人も何を言いたいのかは分かっていると思うけど。
「こんな離れたとこからよりも、もう少し近い位置でお話ししたいんだ。別に隣じゃなくっていいからさ、もうちょっとだけ…」
「…好きにしろ」
諦めたのか、そう吐き捨てるようにレティが僕へと言ってくる。
僕はうん、と返事をすると、軽くレティの様子を見ながらゆっくり近づいた。
…少しずつ近づいていって、あと本当に少し、というところまで近づいて止まる。
どれくらいかって言うと、お互いが腕を伸ばしても届くか届かないかくらいの距離で。
「…えへへ、今はこれだけでも嬉しいや」
「…そう」
「あ、そうだ。あのね…」
皆の元を早くに出てから、もう二時間近くが経っていて。
ようやくというか、レティと話し始めた。