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闇の帳の中で、僕らは

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無愛想気味な男の子。本当は素直で優しい。

体の怪我もあらかた治ってきたある時のこと。

…それは本当に不意打ちでしかなかった。

「…ネス」
「あ、ごめん…」

そう睨んでくるレティに苦笑いを返しながら、それ以上は近寄らないように足を止める。

ここ最近はもう茶番のようになりつつあるからか、近寄りすぎたとしてもレティから火炎を受けることは減った。
その代わり、さっきみたく強く睨み付けられるのだけど。

今日はレティに新しい仲間を紹介したくて、いくつか写真を持ってきたんだ。

昨日はバンジョーとカズーイ、テリー、勇者の皆、それからジョーカーについてを話してたから、今日はホムラとヒカリ、それからアレックスにスティーブ、エンダーマンとゾンビにしようかなあ、なんて。

…そう思っていた時だった。

「…っ」
「!レティっ、危ない…!」
「は?何が…!?」

咄嗟に飛びつくような形になりながら、レティの体を勢いよく押して、飛んでくる矢をなんとかかわす。
…そう、なんとかレティには当たらなかったと思う。

だけどその代わりに…僕の脇腹近くで、何かが刺さるような感触がした。

避けたあと、着地した際に衝撃がもろに来て、刺さったあたりに激痛が走る。
思わずうずくまり、そのままの勢いで倒れそうになってしまったところで見覚えのある腕の中に抱き留められた。

「…レティ…」
「…」

無言のまま、レティが火炎を飛ばす。

すると近くの茂みから、なんとベレトが姿を現した。

「ベレト…!?どうして…」
「怪しい相手だから。それだけ」
「…」

不意に、レティの瞳が鈍い赤色の光を放ったような気がする。
かと思うと、抱き留められる力が強まった。

思わずそちらを見れば、完全に敵と認識したらしいレティがベレトを睨み付けている様子だった。

「…許さない…」
「…敵なら容赦はしない」

レティは僕を半ば介抱する形ながら、文句一つ言わずにベレトからの攻撃を受け流しながら、反撃できる隙をうかがっている様子で。

…その日はお互い決着がつかないまま終わったけれど、二人とも満身創痍といった様子になっていたのだった。
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