紆曲あったけど、結局は。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
手の怪我の方も、そろそろ完治する頃だろうか。
この間、姉さんにあのことを聞かれてからずっと、顔を合わせた記憶がない。
いい加減弓の練習も再開のめどが立つはずだ。
…本当は、あんな事を言ったところで姉さんが嫌いではなくて。
というか、姉さんは変わってしまったと思っていたけど、実際に変わってしまったのは僕の方なんだろうな。姉さんは今思い返してみても、昔から何ら変わっていない。
…そう、ちょうどこの絵を描いていた頃の姉さんと、全く同じ。
「タクミ、何見てるの?」
「なに、って…。え?姉さん!?
いつの間にいたのさ…」
「うーん、少し前かしら」
特に悪びれる様子もなく、そういう姉さんがうらめしい。
姉さんはいまだ僕があの件を引きずっていると思ったのか、あれは別に気にしてないわよ、と笑いながら言ってきた。
「その絵…桜かしら。それに、兄さんたちも…」
「うん、姉さんが描いたやつ。冬で見られないから、って描いてたんだよね」
「…そんなにあたし、桜が好きだったかしら?」
「好き、というよりは近くで見たことがなかったんじゃないかな。多分、だけど」
あの日、結局僕はもう血の繋がりだとか、考えるのをやめた。
ずっと一緒にいた兄弟。僕の大事な姉さん。それだけ。
ただ、他人だとわかってしまった以上、時折きょどりがちにはなってしまう。
逆に、すぐに立ち直った姉さんがすごい。いや、実際はわからないけど。
「そうだ。あたし部屋に戻るわね。よかったらタクミも来る?」
「え?まあ、時間はあるしいいけどさ…」
そう答えると、
今ちょうどジョーカーたちがお茶の準備をしているところだと思うの。一人だと味気ないし、嬉しいわ。
と返ってきた。
こうして姉さんの部屋へ行くのって、初めてな気がする。
この間、姉さんにあのことを聞かれてからずっと、顔を合わせた記憶がない。
いい加減弓の練習も再開のめどが立つはずだ。
…本当は、あんな事を言ったところで姉さんが嫌いではなくて。
というか、姉さんは変わってしまったと思っていたけど、実際に変わってしまったのは僕の方なんだろうな。姉さんは今思い返してみても、昔から何ら変わっていない。
…そう、ちょうどこの絵を描いていた頃の姉さんと、全く同じ。
「タクミ、何見てるの?」
「なに、って…。え?姉さん!?
いつの間にいたのさ…」
「うーん、少し前かしら」
特に悪びれる様子もなく、そういう姉さんがうらめしい。
姉さんはいまだ僕があの件を引きずっていると思ったのか、あれは別に気にしてないわよ、と笑いながら言ってきた。
「その絵…桜かしら。それに、兄さんたちも…」
「うん、姉さんが描いたやつ。冬で見られないから、って描いてたんだよね」
「…そんなにあたし、桜が好きだったかしら?」
「好き、というよりは近くで見たことがなかったんじゃないかな。多分、だけど」
あの日、結局僕はもう血の繋がりだとか、考えるのをやめた。
ずっと一緒にいた兄弟。僕の大事な姉さん。それだけ。
ただ、他人だとわかってしまった以上、時折きょどりがちにはなってしまう。
逆に、すぐに立ち直った姉さんがすごい。いや、実際はわからないけど。
「そうだ。あたし部屋に戻るわね。よかったらタクミも来る?」
「え?まあ、時間はあるしいいけどさ…」
そう答えると、
今ちょうどジョーカーたちがお茶の準備をしているところだと思うの。一人だと味気ないし、嬉しいわ。
と返ってきた。
こうして姉さんの部屋へ行くのって、初めてな気がする。