紆曲あったけど、結局は。
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弓の練習を再開して二日。ペースは戻ってきているようで、再びだいぶ的を射ることができるようになってきた。
「姉さん、その調子でいけば、矢がが全て的に当たる日も近いんじゃない?」
「…そう、ね」
あれから、姉さんは上の空であることが多い。
…血の繋がりがないと知り、その上兄弟で過ごした記憶も全くなくて、白夜における拠り所がないのかもしれない。
しかし、今の状態ではこの練習だけでなく、実戦においても怪我のリスクが高い。
今日は、練習を早く切り上げようか。
「姉さん。今日はひとまず、終わりにしよう」
「えっ…?でも」
「弓を扱うことならまたすぐにできるようになると思う。
それより、今は姉さんの気持ちの方をどうにかしないと。今の状態じゃ、何をしても危ないよ」
「…そう、わかった」
姉さんは納得したようで、弓矢を下に置いた。
そしてそのまま、どこかはわからないが、虚空を見つめる。
何を考えているのだろう。
なんだか、その内容はもう姉さんが戻ってこないものなんじゃないか、と思えて、こわくなる。
「姉さん」
「タクミ…」
「我慢は体に良くないよ。
何かあるんだとしたら、話してごらんよ」
「ううん、ありがたいけど…。
タクミに無理をかけそうだから、やっぱりいいわ」
違う、僕が欲しいのはこんな表情なんかじゃない。
こう、いつものように笑って、不器用な僕でもさらりと受け入れてくれて、少しいじればすぐ表情をころころと変える姉さんだ。
いや、いつからか僕は、もう…
「それが負担だ、って言ったらどうするの?」
「どうするって…え?」
「僕はむしろ頼ってもらった方がいい。暗い顔をする姉さんなんて、らしくないじゃないか」
「タクミ…」
不出来な姉でごめんね。
姉さんが伏せがちに、そう謝ってくる。
違う、僕が聞きたいのは謝罪じゃない。いつもと同じように、僕の名前を呼んで欲しいだけだ。
…なかなか素直になれなくても、放っとかないで構い続けてくれた姉さんに。
「姉さん、その調子でいけば、矢がが全て的に当たる日も近いんじゃない?」
「…そう、ね」
あれから、姉さんは上の空であることが多い。
…血の繋がりがないと知り、その上兄弟で過ごした記憶も全くなくて、白夜における拠り所がないのかもしれない。
しかし、今の状態ではこの練習だけでなく、実戦においても怪我のリスクが高い。
今日は、練習を早く切り上げようか。
「姉さん。今日はひとまず、終わりにしよう」
「えっ…?でも」
「弓を扱うことならまたすぐにできるようになると思う。
それより、今は姉さんの気持ちの方をどうにかしないと。今の状態じゃ、何をしても危ないよ」
「…そう、わかった」
姉さんは納得したようで、弓矢を下に置いた。
そしてそのまま、どこかはわからないが、虚空を見つめる。
何を考えているのだろう。
なんだか、その内容はもう姉さんが戻ってこないものなんじゃないか、と思えて、こわくなる。
「姉さん」
「タクミ…」
「我慢は体に良くないよ。
何かあるんだとしたら、話してごらんよ」
「ううん、ありがたいけど…。
タクミに無理をかけそうだから、やっぱりいいわ」
違う、僕が欲しいのはこんな表情なんかじゃない。
こう、いつものように笑って、不器用な僕でもさらりと受け入れてくれて、少しいじればすぐ表情をころころと変える姉さんだ。
いや、いつからか僕は、もう…
「それが負担だ、って言ったらどうするの?」
「どうするって…え?」
「僕はむしろ頼ってもらった方がいい。暗い顔をする姉さんなんて、らしくないじゃないか」
「タクミ…」
不出来な姉でごめんね。
姉さんが伏せがちに、そう謝ってくる。
違う、僕が聞きたいのは謝罪じゃない。いつもと同じように、僕の名前を呼んで欲しいだけだ。
…なかなか素直になれなくても、放っとかないで構い続けてくれた姉さんに。