忘 れ な い で …
「…結局、私は一人…」
「エアさん、もう止めてください!こんなの…エアさんらしくないです…!」
サイガが、ありったけの声でそう叫ぶ。
こんなことなんか止めて、皆と仲良くしたら楽しいのに…。
実際のところ、そう思っているからだった。
が、そんな思いは微塵も伝わらない…どころか、むしろ火に油を注ぐはめになったらしい。
「…貴方達にはどうでも良いかもしれない。けど…!私はどうしても拭いきれないのよ!」
「わっ…!」
勢いよく腕に噛みつくヒモヘビを振り落としたからか、つられるようにしてリュカも転んでしまう。
その隙を突いて、エアが手に持つ槍を勢いよく振り下ろした。
もう誰も間に合わない…!と思った矢先。
リュカの目前に、赤地にピースを模した青いマークが現れる。
がそれもつかの間、リュカを庇ったデデデが力なく崩れ落ちた。
「デデデ!?」
「へっ…俺の心配してんじゃねえよ。皆で食い止める、そう決めたばっかだろうが」
カービィがびっくりした勢いでデデデのもとへ駆け寄る。
デデデは心配をかけまいとしてなのか、強がるように笑いながら普段と変わらない態度で話し出す。
「ほら、予断を許さない状況じゃねえか…!」
「デデデさん、ごめんなさい…」
「謝るのは止められなかった時だ!だから、ほら!あいつが連中に追い付く前に行け!早く…!」
いい加減限界なのだろう、デデデはハンマーでどうにか身体を起こしながら、そう強く言い放つ。
近くにはメタナイトも倒れている。猶予という猶予はない。
そう感じ取ったらしいカービィはデデデの言葉へ頷くと、いこう!と強く決意した表情をして走り出した。
…マスターハンドたちの部屋まで走る四人。
ふと気配を感じてみれば、後ろには阻もうと近寄るエアの姿があった。
「嘘っ、皆さん…!」
「早くしないと…!」
「逃さな…っ!?」
エアの足が止まる。
それもそのはず、サイガがテレポートして正面からサイコキネシスをぶつけたのである。
後ろからはドカドカというような足音がする。インフが獣の姿へと変えたのかもしれない。
「なんで…なんでなんでなんで…!?なんで分からないの…!?」
「エアさんこそ、どうして力で訴えるんですか!」
「こうしなきゃ、あいつは聞くわけないじゃない!!」
「だからって、こんなのりふじんだよ…!」
追いついたらしいカービィがそう叫ぶ。
しかし、そんな悲しそうな顔をしながら必死に訴えるその姿を見てもなお、エアの心が揺らぐ気配はとんとなかった。
それどころか、目障りとまで言ってのけたのだ。
「…どうして…」
「ひどいよ!!ぼくらのばしょをめちゃくちゃにして…」
「…最初に奪ってきたのは、あなたたちでしょう」
「えっ…?そんな、ぼくたち…が…?」
思わぬ一言に、カービィがたじろく。
しかしそんな様子を見ても、エアが見下ろす瞳は冷たく冷酷な物のまま。
…そんなエアの様子に、サイガとインフは拭いきれない闇をひしひしと感じたのだった。
「エアさん、もう止めてください!こんなの…エアさんらしくないです…!」
サイガが、ありったけの声でそう叫ぶ。
こんなことなんか止めて、皆と仲良くしたら楽しいのに…。
実際のところ、そう思っているからだった。
が、そんな思いは微塵も伝わらない…どころか、むしろ火に油を注ぐはめになったらしい。
「…貴方達にはどうでも良いかもしれない。けど…!私はどうしても拭いきれないのよ!」
「わっ…!」
勢いよく腕に噛みつくヒモヘビを振り落としたからか、つられるようにしてリュカも転んでしまう。
その隙を突いて、エアが手に持つ槍を勢いよく振り下ろした。
もう誰も間に合わない…!と思った矢先。
リュカの目前に、赤地にピースを模した青いマークが現れる。
がそれもつかの間、リュカを庇ったデデデが力なく崩れ落ちた。
「デデデ!?」
「へっ…俺の心配してんじゃねえよ。皆で食い止める、そう決めたばっかだろうが」
カービィがびっくりした勢いでデデデのもとへ駆け寄る。
デデデは心配をかけまいとしてなのか、強がるように笑いながら普段と変わらない態度で話し出す。
「ほら、予断を許さない状況じゃねえか…!」
「デデデさん、ごめんなさい…」
「謝るのは止められなかった時だ!だから、ほら!あいつが連中に追い付く前に行け!早く…!」
いい加減限界なのだろう、デデデはハンマーでどうにか身体を起こしながら、そう強く言い放つ。
近くにはメタナイトも倒れている。猶予という猶予はない。
そう感じ取ったらしいカービィはデデデの言葉へ頷くと、いこう!と強く決意した表情をして走り出した。
…マスターハンドたちの部屋まで走る四人。
ふと気配を感じてみれば、後ろには阻もうと近寄るエアの姿があった。
「嘘っ、皆さん…!」
「早くしないと…!」
「逃さな…っ!?」
エアの足が止まる。
それもそのはず、サイガがテレポートして正面からサイコキネシスをぶつけたのである。
後ろからはドカドカというような足音がする。インフが獣の姿へと変えたのかもしれない。
「なんで…なんでなんでなんで…!?なんで分からないの…!?」
「エアさんこそ、どうして力で訴えるんですか!」
「こうしなきゃ、あいつは聞くわけないじゃない!!」
「だからって、こんなのりふじんだよ…!」
追いついたらしいカービィがそう叫ぶ。
しかし、そんな悲しそうな顔をしながら必死に訴えるその姿を見てもなお、エアの心が揺らぐ気配はとんとなかった。
それどころか、目障りとまで言ってのけたのだ。
「…どうして…」
「ひどいよ!!ぼくらのばしょをめちゃくちゃにして…」
「…最初に奪ってきたのは、あなたたちでしょう」
「えっ…?そんな、ぼくたち…が…?」
思わぬ一言に、カービィがたじろく。
しかしそんな様子を見ても、エアが見下ろす瞳は冷たく冷酷な物のまま。
…そんなエアの様子に、サイガとインフは拭いきれない闇をひしひしと感じたのだった。