そんなまた、別のある日。

「…もう一度、頼めますか？しきかんどの」
「うん」
「助かります！ほんと、軽くで大丈夫ですから！」

ブタマスク大佐から、カミュの相手をするよう直々に頼まれた。

どうやら日数も空いたし、もう一度きちんと力を計り直したい、だそう。

…僕自身、同じキマイラ同士ってこともあって、少し気になっていたから都合はいい。
そういう訳で、僕はあっさりと頷いた。


「…いけるな、カミュ」
「承知しております、上官」
「いくよ」
「分かりました…しきかんどの」

そんなやり取りの後、僕は前と同じように正面から攻撃をしかける。

流石に読まれたらしく、呆気なくかわされた。

僕はすぐさま体勢を立て直すと、PKLOVEαを放つ。
咄嗟にカミュもPKフリーズαを出し、技を相殺してきた。

「…おお、中々良いのでは…？」

ブタマスク大佐がそう呟く。

そんなことお構いなしといった様子で、カミュはじっとこちらを見据えてくる。

かと思っていると、細めの剣を構えて、低めの位置に突っ込んできた。

咄嗟にジャンプして避け、お互いに剣を打ち合う。

「…やるじゃん」
「…それ程でも」

再びお互い退き、間合いを取る。

そして静かに睨み合っていた時だった。

「…止めろ、カミュ」
「！」
「お前の大体の力量はわかった。しきかんどのもお付き合いいただいて、ありがとうございました」
「…そう」

どうやら終わったらしい。

この後カミュはもう少し調整するとかなんとかで、ブタマスク大佐へ連れて行かれたのだった。