時間はかかったものの、ようやく4人揃うことができたのが、つい最近のこと。

今は…

「…あれ？お父さん？クラウス兄ちゃん？」
「なんで親父がここにいるんだ…？」
「なんだ、この森…木がピンク色？」

この状態からも分かるように、不思議な島へと来ている。

ピンク色の木も、何かが吹き出す木のうろも、僕は今まで見たことがない。
こんな木があるんだ…なんて思いながら、話しかけてくるクラウス兄ちゃんやお父さん、ウエスさんやらと戦い、どうにか進んでいく。

「みんな…僕が、嫌い…」
「リュカ、大丈夫だ！そんなわけないだろ。
やっぱりこの森、何かがおかしいぞ…」
「さっきから皆、オレたちを悪者みたいに…！」

不意に、クマトラが息をのむ音がする。

どうしたのだろうと思ってみれば、クマトラほどの女の子が特に動く様子もなく立っていた。

「フィーネ…？」
「…」
「おい、何とか言えよ！数年も行方を…」
「…それが？」

不意につぶやかれた一言に、クマトラがたじろく。
しかしそれでも、フィーネと呼ばれた女の子は止まらない。

「そんなの…いつものことでしょ？今更何？」
「！」
「…今までは特に気にも留めなかったのに…今更心配？
どの口がそれを言ってるの…？」

この言葉に大きくダメージを受けているのか、クマトラが俯いて拳を震わせている。

「だから、もう放っておいて」
「でも…」
「…うるさい。あなたに用はない。
…しつこいなら力を持ってでもねじ伏せる」

その言葉の後、フィーネさんは僕らへ襲いかかってきたのだった。


「…あらあら、あそこのキノコを食べたのね。あのキノコは強い幻覚作用があるから…」

…なんとかフィーネさんを退け、崖のはしごを登ってきたのもつかの間、見慣れない女の人からそう言われる。
…でも声は男とも女ともとれそうな声だ。

そんなことを思っている間にも、はりせんで思いっきりスパーンとたたかれる。

「…！あっ、あれ…？」
「普通の景色…」
「じゃあ、さっきまでのは幻覚って事か…」

皆それぞれ、胸をホッとなで下ろす。
…あんなの一生のトラウマものだったよ、実際にそうだったとしたら。

…まあ、あれでも十分にトラウマになるけど…