第二十一訓 立場が変わって初めてわかることもある【真選組女中編①】
主人公
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- お前を今日から真選組女中に任命する -
- はぁああ!? -
副長のあの悪夢のような任命を受けてから早数週間が経った
足の怪我の具合もそれなりに回復し、杖なしでも何とか歩けるほどにはなった…
が!!
足の怪我が治っても私が剣を持つことはまだ認められない。
それどころか…。
「起床ぉぉおおおお!!」
『へぁあいいい!?』
スパンっと勢い良く襖を開け、私の部屋に入って来た女中さんは思いっ切り寝ている私の布団を引っくり返した
『いだッ!』
布団から強制的に出された勢いで柱に頭をぶつけた為、頭を押さえているとその女中さんは仁王立ちして私を見下ろした
「ちょっと新人!あなた何度言えばわかるの?起床時間になったら起こされる前に自分で起きろと言ったでしょ!」
『や、あの、違うんです。これはその目覚ましが壊れててそれで…』
「言い訳は厳禁!!」
『はい!!すみませんでした!!』
「わかったらさっさと着替えて洗濯と食事の準備をすること!」
私が頷いたのを確認すると女中さんは部屋から出て行った
彼女はこの真選組屯所で働く女中の池内さん。
私より10歳も年上の所謂女中の中でもベテランさんに入る人だ。
以前は池さんって呼べるくらい親しくしてくれていたのに、私が女中になってからは何故か鬼のように厳しくなった
『…副長より怖いかも』
そう、結局私は剣を握るどころか隊士に戻ることさえまだ許されていない。
自分勝手なことはわかってるけど、剣を握れなくなると途端に自分が無力に感じて仕方ない。
剣も握れない私がここにいる意味はあるのだろうか。
護る為に隊士になったんじゃなかったのか…。
自分で立てた誓いなのに…私はここにきてその答えを見失ってしまった。
ボーッと縁側を見つめていると再び勢い良く襖が開かれた
「ちょっと新人!いつまでモタモタしてんの、さっさと準備する!」
『は、はい!すみません!えっとい…池さ…』
「池さんじゃない、アタシのことは先輩と呼びな!」
『 はい、すみません先輩!!』
鋭い目つきで睨まれた為、私は急いで立ち上がり女中の服に着替え、部屋を後にした
- はぁああ!? -
副長のあの悪夢のような任命を受けてから早数週間が経った
足の怪我の具合もそれなりに回復し、杖なしでも何とか歩けるほどにはなった…
が!!
足の怪我が治っても私が剣を持つことはまだ認められない。
それどころか…。
「起床ぉぉおおおお!!」
『へぁあいいい!?』
スパンっと勢い良く襖を開け、私の部屋に入って来た女中さんは思いっ切り寝ている私の布団を引っくり返した
『いだッ!』
布団から強制的に出された勢いで柱に頭をぶつけた為、頭を押さえているとその女中さんは仁王立ちして私を見下ろした
「ちょっと新人!あなた何度言えばわかるの?起床時間になったら起こされる前に自分で起きろと言ったでしょ!」
『や、あの、違うんです。これはその目覚ましが壊れててそれで…』
「言い訳は厳禁!!」
『はい!!すみませんでした!!』
「わかったらさっさと着替えて洗濯と食事の準備をすること!」
私が頷いたのを確認すると女中さんは部屋から出て行った
彼女はこの真選組屯所で働く女中の池内さん。
私より10歳も年上の所謂女中の中でもベテランさんに入る人だ。
以前は池さんって呼べるくらい親しくしてくれていたのに、私が女中になってからは何故か鬼のように厳しくなった
『…副長より怖いかも』
そう、結局私は剣を握るどころか隊士に戻ることさえまだ許されていない。
自分勝手なことはわかってるけど、剣を握れなくなると途端に自分が無力に感じて仕方ない。
剣も握れない私がここにいる意味はあるのだろうか。
護る為に隊士になったんじゃなかったのか…。
自分で立てた誓いなのに…私はここにきてその答えを見失ってしまった。
ボーッと縁側を見つめていると再び勢い良く襖が開かれた
「ちょっと新人!いつまでモタモタしてんの、さっさと準備する!」
『は、はい!すみません!えっとい…池さ…』
「池さんじゃない、アタシのことは先輩と呼びな!」
『 はい、すみません先輩!!』
鋭い目つきで睨まれた為、私は急いで立ち上がり女中の服に着替え、部屋を後にした