第16章 二人だけの花火
主人公
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[沖田side]
想いなんて届かなくてもいいと思ったこともあった
両想いになんかならなくて、このまま吉野が俺のことずっと、一方的に好きでいたらいい…なんて思ってた
ずっとバカみたいに横で笑ってればいいと思ってた
けど今、目の前の女は泣いている
酷く辛そうに
俺はその顔にどうしようもなく胸が締め付けられて
「好きだからに決まってんだろうが!!」
勢いのまま感情をぶちまけた
『…えっ』
くしゃくしゃの顔をあげ、目を見開く吉野
もうどうにでもなれってんだ。
俺は再度吉野の目を見つめた
今まで散々こいつが言ってきた言葉をまさか俺が言う日が来るとは思いもしなかった
けどもう、今しかない
「好きだ」
見開かれた吉野の目は瞬きすることなく俺をとらえた
そしてゆっくりと口を開く
『私も…
好きだよ…』
「吉野…」
『焼きそば!!』
「…」ブチッ
この女…。
『ちょ、いだだだ痛ーっ!!!』
俺は吉野の頭を鷲掴みにし、そのまま持ち上げた
「テメェは…本気でブチ殺されてーのか」
『え?…だって好きなんだもん!だからさっき買おうとしたんじゃん…ちょ、ほんとに痛いってっ!』
そう言って涙目になりながら顔を歪める吉野を離す
チッ、泣きたいのはこっちだってんでィ。
溜息をついて彼女を見るが背中をこちら側に向けていて表情はわからない
しばらくして吉野が歩き出し、慌ててその腕を掴んだ
「オイ待て、どこ行くんでィまだ話は…」
『話はもう終わったよ。焼きそば買いに行くんだから離してよ』
「金ねェんだろ、その手に持ってる50円じゃ焼きそばは買えねーぜ」
『違うもん、材料を買いに行くんだもん』
「もっと無理だろそれ…」
『とにかく!もう別に気にしてないから早く離してよ』
言いながらも顔を背ける吉野を無理矢理俺の方へ向かせた
「じゃあなんで泣いてんだ!!」
『っ…泣いてない!もう沖田意味わかんない!』
「意味わかんねぇのはオメェだろィ!」
意を決して言った告白も告白として受け取られず、目の前の女はただ泣いている
こんな状況で
…余裕なんて、あるわけねーだろィ
想いなんて届かなくてもいいと思ったこともあった
両想いになんかならなくて、このまま吉野が俺のことずっと、一方的に好きでいたらいい…なんて思ってた
ずっとバカみたいに横で笑ってればいいと思ってた
けど今、目の前の女は泣いている
酷く辛そうに
俺はその顔にどうしようもなく胸が締め付けられて
「好きだからに決まってんだろうが!!」
勢いのまま感情をぶちまけた
『…えっ』
くしゃくしゃの顔をあげ、目を見開く吉野
もうどうにでもなれってんだ。
俺は再度吉野の目を見つめた
今まで散々こいつが言ってきた言葉をまさか俺が言う日が来るとは思いもしなかった
けどもう、今しかない
「好きだ」
見開かれた吉野の目は瞬きすることなく俺をとらえた
そしてゆっくりと口を開く
『私も…
好きだよ…』
「吉野…」
『焼きそば!!』
「…」ブチッ
この女…。
『ちょ、いだだだ痛ーっ!!!』
俺は吉野の頭を鷲掴みにし、そのまま持ち上げた
「テメェは…本気でブチ殺されてーのか」
『え?…だって好きなんだもん!だからさっき買おうとしたんじゃん…ちょ、ほんとに痛いってっ!』
そう言って涙目になりながら顔を歪める吉野を離す
チッ、泣きたいのはこっちだってんでィ。
溜息をついて彼女を見るが背中をこちら側に向けていて表情はわからない
しばらくして吉野が歩き出し、慌ててその腕を掴んだ
「オイ待て、どこ行くんでィまだ話は…」
『話はもう終わったよ。焼きそば買いに行くんだから離してよ』
「金ねェんだろ、その手に持ってる50円じゃ焼きそばは買えねーぜ」
『違うもん、材料を買いに行くんだもん』
「もっと無理だろそれ…」
『とにかく!もう別に気にしてないから早く離してよ』
言いながらも顔を背ける吉野を無理矢理俺の方へ向かせた
「じゃあなんで泣いてんだ!!」
『っ…泣いてない!もう沖田意味わかんない!』
「意味わかんねぇのはオメェだろィ!」
意を決して言った告白も告白として受け取られず、目の前の女はただ泣いている
こんな状況で
…余裕なんて、あるわけねーだろィ