反則技=必殺技
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僕が「可愛いね」と言うと、君は『知ってる』と答える。
僕が「好きだよ」と伝えると、君は『あ、そう』と反応が乏しい。
僕が「愛してる」と囁やけば、君は『だから?』と素っ気ない。
僕が「一生守るよ」と約束すると、君は『当たり前でしょ』とふんぞり返った。
僕の彼女はツンの傾向が強い。
あまりにも強すぎて、なんで僕と付き合ってくれているのか、本当によく分からなくなる時があるけれど、なんやかんやそばにいてくれるってことはきっと彼女も僕を好いていてくれているのだろう。
そう考えるとそんなツンツンも、たまらなく可愛くて愛しくて、素っ気ない態度しか返って来ないと分かっていても、ついつい甘い言葉を囁いてしまうんだ。
「手、繋いでもいい?」
『キモいんだけど』
「僕ら付き合ってるんだよね?」
『何、不服なの?』
「キスしたい」
『壁としてなさいよ』
僕の愛が爆発しそうになると、彼女はすかさず言葉の刃を振るう。
周りから見れば僕の片想いに見えるんだろうけれど、彼女は僕のストッパー的役割を担ってくれているから、つまりはそれも彼女の愛情表現の一つなんだ。…………と思っていないとやっていけない。
それでも、ずっとこんな反応しか返って来ないと流石の僕でもへこんでしまうわけで。
「エナ」
そんな時には僕だけしか知らない彼女の弱点を突く。
『っ…!……よ…呼び捨ては反則だわっ…!』
真っ赤になる君を見て、僕は互いの想いを再確認出来るから。
反則技=必殺技