私は新しい朝を望んだ
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駆け回る犬、忙しなく働く男たち。
何も変わらないはずなのに、ひどく違和感を覚えた。いや、何も変わらないから?
何故だか、この光景は初めてのはずなのに、もう何度も同じ日を繰り返しているんじゃないかと、そんな気さえする。
時間が巻き戻るだなんて、そんなことはありえないのに。いつからだろう、こんな風に感じるようになったのは。
刻のカーニバルに向けた会場作りも、昨日から一向に変わっている気配がないし、むしろちょっと後退している…?ような気もする。
…これはさすがに考え過ぎか。
「##NAME1##お姉さん」
洗濯物を干しながら町を見下ろしていると、どこからか声がした。
キョロキョロと周りを見回しても私以外誰もいない。そりゃそうだここは2階のベランダなんだから。
「ちょっと、無視しないでよ」
洗濯物干しを再開すると、またさっきと同じ声がした。
どこから声がするのかと姿を探すことも無く、かごから服を取って顔を上げるともうそこに、手すりの上にその子は立っていた。
どこかで聞いたことがある。
どこか、この国ではないどこかの森に妖精の集落があると。どこで聞いたかは忘れてしまったけれど、たしかに聞いた。
その妖精は、一見ただの子どもだけれど、みんな緑色の洋服を着ているのだと。
この子は、どこかで聞いたそんな森の妖精の姿にそっくりだった。
まあ、
それはともかく
『とりあえず一旦降りましょうか?』
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