第19幕
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お、おい、死んだんじゃねえの…?」
「バァーカ、見ただろ?傷が治るところを」
「でっ…でもほら、ショック死とかあるかも…」
遠いところから男達の会話が聞こえる。
負った傷は全て治っていた。
腕も、
足も、
内臓も。
跡形もなく綺麗さっぱり治ったはずなのに、何度も何度も切られた腕が、刺された足が、抉られた内臓が。
痺れるような、焼け付くような。そんな感覚だけが全身に残っている。
あとどのくらいで夜明けなのか。
先が見えない不安に押しつぶされそうだ。
ただ1つ救いなのは、子どもたちの悲鳴が聞こえないこと。
寝たのかそれとも恐怖に耐えているだけなのか。分からないけれど、大人しくしているならそれでいい。
自分より幼い子どもが傷つくのは耐えられない。
「このガキだけはぶち殺さねえと気が済まねぇ」
傷は治るけれど、痛みの感覚は普通にある。
刃が肉を突き破る激痛に、何度心が折れそうになったことか。何度も泣き叫びそうになったけれど、絶対屈してなるものかという意地だけで声をあげずに耐えていた。
ドォオオオオン
「なっ、なんだ!!???」
洞窟内を揺るがす衝撃と轟音。
立ち上った土煙が晴れると、そこにはお馴染みの隻眼の写輪眼が怒りを露わにして立っていた。
『ったく………遅い、よ…オビト…』
「悪かったな。少し休んでていいぜ」
オビトが来たことで安心したからなのか、そこで私の意識は途切れた。
.