第19幕
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『囮?私が?』
四代目火影ことミナトからの名指しで集められた私、オビト、そしてミヤビちゃん。中忍試験以来この3人だけで集まることってなかったから、なんだか新鮮な気持ち。
何故この3人が名指しされたのか。
というのも、火の国のとある村で子どもが消える事件が多発しているのだそうだ。まるで神隠しにでもあったかのように、痕跡も残さずに目の前からきれいさっぱりと。と言っても目撃情報はあまりないらしいが…。
その事件の調査&解決のための囮役として、"見た目は子ども、頭脳は大人"なこの私が抜擢されたわけだ。
あとは感知タイプのミヤビちゃんと写輪眼のオビトで、どうにか解決してこいよと。そういうことらしい。
んー、別にいいけど…なんかなー。
何気にミナト班で今後任務につくことってもう無いんだよなー。上忍2人が在籍してて班のパワーバランスが崩れるから仕方ないけど。
リンは医療忍術を磨くために医療班で修行をし、カカシは暗部として任務をこなして、つまりは全員揃って門出に立ったってわけだからそもそもまた4人で同じ任務ってのが難しいんだけどさ。
そんなわけで、班が不満なわけじゃないけどちょっと寂しさを感じてしまう。
「囮役って何度聞いても笑えるな」
『うるさいよお前は』
私とオビトの言い合いにミヤビちゃんはくすくすと笑っている。
班員と和解し男性恐怖症をある程度は克服したようで、威圧的な態度をしない限り会話とかは大丈夫になったらしい。
「見えてきたね!」
地図を見ながら南東へ走ること2日。こじんまりとした集落が見えてきた。
森に囲まれたその村の名は蛍村という。
その時期になると近くの川から村へと蛍が迷い込み、幻想的な空間となるが故の名前なんだそうだが、まあ言わずもがな今はその時期ではないため蛍達は見られない。
50人に満たない程度の極小数しか暮らしておらず、子どもも10人程しかいないのだという。1人、2人がいなくなった時には村の大人総出で探しに出ていたらしいが、犠牲となった子どもがもう半数を超えたとかで、流石に金を出してでもなんとかしなきゃと木ノ葉に依頼してきたらしい。
ただ、やはりこの戦乱の時代で生活も困窮しているためか、犠牲となった子の親以外の者からの理解はあまり得られないようで、この依頼はほぼ村長の独断で決まったことのようだ。
というわけで、今回のことは村長以外には秘密の任務となっているため、うっかり外部に漏らさないよう気を引き締めなければならないのだ。
『じゃあ、村に行く前におさらいをするよ』
班のリーダーである私は残念ながら囮としての役を果たさなければならないため、何かあった時の判断はオビトに任せることとした。正直オビトよりもミヤビちゃんの方が頭は回るが、オビトに指示を出したり命令したりなどができないため致し方あるまい。
作戦…という程大したことではないが、とりあえずの調査のために、私たちはそれぞれで役割を持つことになっている。
私達はこれから木ノ葉の里へ向かわんとする旅人であり、しばらく休息を取らせてもらおうと蛍村に立ち寄った、というような設定。オビトとミヤビちゃんは恋人同士、そして私はというと、まさかのオビトの妹。…まぁ自分でそうしたんだけど。
というのも、「どこから綻びが生じるかは分からない。だから情報収集する間は極力忍術は使わないようにね」とのミナトからのお達しがあったためだ。
とどのつまり、誰が黒幕か分からないし、忍だとバレたら警戒されるから一般市民を演じろよ、とそういうことだろう。
そんなわけで、変化の術が使えないからガチの見た目年齢10歳の私が囮役として抜擢され、そんで大人だと警戒されるからと残る2人も若者が選ばれたわけだ。
ミヤビちゃんはオビトと恋人同士という設定にマジの拒否をしていたが仕方ない。私は目でも耳でもどっかしらにチャクラを流しとけば髪が黒になるから見た目がオビトに多少は似るが、薄紫色の髪をもつミヤビちゃんはどうにもならない。一般人を装うためにと暗器やら忍具を置いてきたため、色々と口寄せられるようにある程度の準備はしてきたが、流石に染め粉なんて封入してないもん。
『オビトは村の男性陣から、ミヤビちゃんは女性陣から、そして私は子ども達から情報を得るね』
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