第13幕
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オビトの帰還から数ヶ月が経った。
あれから何事もなかったかのように日々を過ごしている。今は本当に戦時中か?と思うほどに穏やかな毎日だ。
ただ、ぐうたら過ごしていると体が鈍りそうってことで、毎日ミナトにしごかれている。螺旋丸を教えてもらったりとか、飛雷神の術のアドバイスをもらったりだとか。あとは、また新しい術をいくつか作ったので、そのアドバイスももらいつつ逆にミナトに印を教えてあげたりだとか、まあ有意義に過ごしていた。
体術については、君には向いてないね…って顔を背けられてしまったので、やはり諦めるしかないのだと思う。
そんな中で、その話は突然持ち上がった。
私達はもう関わりがないけれど、下忍の皆様からしたら大きなイベントである中忍試験が行われているらしく、タイミング的にも丁度良いからとそれは告げられたのである。
「中忍長谷部ミノリよ、上忍波風ミナト、はたけカカシの両名の推薦をもって、お主を上忍へと任命する」
『………えっと…』
中忍試験開催中とは言え、これはまた随分急な。
だって、別に何か大変な功績をもたらしたとか、戦争で活躍したとか、そういうの一切ないし。
本当に、なんで??
「元々中忍試験の時からその話は上がっていたんじゃ。
五大性質変化の全てを扱える上に、多彩な新しい忍術も開発しておる。試験でも垣間見たが、状況把握能力やリーダーシップにも長けているようじゃ。
それにミナトから聞いた話じゃが、使い手の少ない時空間忍術も使えるのじゃろう?
それなのに中忍でいさせる方が勿体ないじゃろう」
「ただ、試験終了時にはやっぱり実践経験が少ないってことで一旦保留にしていたんだ。
だけど、今回の霧隠れの忍との交戦については、臆すことなく十分に実力を発揮できていたとカカシから聞いて、今回2人で推薦することに決めたんだ」
『な…るほど…』
実践経験が少ないことは私もずっと気がかりだった。だから、今回の戦で結構な経験を積めたので良かったとは思ってる。
ところでだけど、面と向かって褒められるのはちょっと照れるね?
「「ミノリ!上忍昇格おめでとう!!」」
ミナトとの修行を終え家に帰ると、ぱぱーんとクラッカーを鳴らして盛大に迎えられた。
我が家族と仲間達はこういった祝い事とかのイベント大っ好きだから、絶対何か待ち構えてるだろうなと思ったら案の定だった。
まあ、普通に驚いたんだけど。
クシナの豪勢なご飯とケーキを食べた後、皆から順番にプレゼントを頂いた。
「私からは、はいこれ!」
リンからはカカシの上忍祝いで渡していたのと同じ救急セットをもらった。
オビトからは黒猫のぬいぐるみ、カカシからはド根性忍伝、ミナトからは見た事のない形のクナイ、そしてクシナからは細かい刺繍の施されたなんともオシャンティなウエストポーチを賜った。
なんだかんだ私も祝い事とかは嫌いじゃないので、今までも彼らの誕生日とか、上忍昇格祝いとかでプレゼントを渡してはきたけれど。
やっぱり、喜んでもらうのも嬉しいけど、もらうのだって嬉しいものだね。
「その猫、見た瞬間びびっと来たんだよなー!赤い目とか小憎たらしい顔がミノリそっくりだろ!」
『はー?それお前にも当てはまるやつじゃーん。むしろお前そっくりでしょ。片目瞑ってるとことか』
目の前でオビト2号と名付けてやった。名付けたもん勝ちだぜ。
カカシからもらったド根性忍伝は、やはりあの自来也が書いた物なのだそうだ。ミナトのオススメで読んだらどハマりしたらしく、色々な人に布教しているのだと。そっか……これが案外イチャパラにハマるきっかけだったりしたのかもね…。
ミナトからもらったクナイは、普通のともミナトのとも形が違い、刃先がどちらかというと剣のような形となっていた。飛雷神の座標に使えるようにと、ミナトのクナイを作ってもらっている職人さんにこれも作ってもらったらしく、今後も依頼すれば作ってくれるよう頼んであるらしい。本当にもう、できる男はこれだから憎い。
そしてクシナは。
なんと、私の今使っているバックパックがぼろっぼろだからとこのウエストポーチを選んでくれたらしい。しかも、わざわざ自分で刺繍を施して。
ワンポイントの木ノ葉マークに注目してほしいそうだ。
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