第11幕
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3週間の任務を終えて皆が帰ってきた時、その中にオビトの姿はなかった。
左目を隠したカカシと泣きじゃくるリン、そして俯いたまま歩くミナト。
嫌な予感がする。
背筋が凍り、それなのに額からは汗が零れた。
原作で何度も見返したあの別れのシーンが脳裏をよぎる。
「……すまない…」
一縷の望みをかけて確認すると、ミナトはやるせなさそうに目を伏せた。
『……………、…っ…!!』
「ミノリ!どこへ行くんだ!」
『うぐッ…!…くっ…!!』
足にチャクラをためて門に向かって走り出すと、その瞬間にミナトに取り押さえられた。逃れようともがくも、逆に力強く頭を地面に押さえつけられる。
『ッ、離せぇッ!!!!!』
「…君が行って何になるッ」
『ッ…あいつを連れて帰るんだっ…!!』
感情の昂りに合わせて体からチャクラが溢れるのを感じた。それと同時に押さえつけられている体も段々と地面から離れてきたが、上からさらに圧がかかりまた地面に伏すことになった。
「もうやめてミノリ…!私…あなたまで失いたくない…!」
『あいつは生きてる!!!
だから行かせてよ!!!ねえってば……!…お願いだからっ…!オビトのところに行かせてよぉっ…!!!!』
その後のことは記憶にない。
気がついたら自室のベッドに寝ていて、日はもう暮れていた。
どうせ里から出ることは出来ないだろうなとは思いつつも、試さない訳にはいかなかった。が、案の定ご丁寧に部屋の外から封印術がかけられており、そもそも部屋から出られない。
『…………』
真っ暗な部屋の中、膝を抱えて蹲り、自分が今すべきことを考えた。
よくよく考えたら、あんなに取り乱さなくともオビトを助けるチャンスは別に今しかないわけではないのだ。
本当はあのクレイジーサイコホモ野郎ことマダラに出会って変な影響を受ける前に助けたかったのだが、ここはポジティブに考えよう。
そう、あのサイコ野郎はちょっとタチの悪いリハビリ病院とでも考えるんだ。少なからず今の時点では月の眼計画云々の話はされてなかったと思うし、何気にあそこはオビトの修行場でもあったのだから。
ただし、絶対に成し遂げなくてはいけないことがある。
リンの死は、この命にかえてでも確実に回避しなくてはならない。
オビトの闇堕ちを防ぐために。
ミナトやクシナの死を回避するために。
………いや、ていうかリンの死を回避するためにだよ。皆の命に順列なんてつけられるもんか。
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