第9幕
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「うわ…随分人数減ったな…」
2次試験会場である原作お馴染みの第44演習場通称「死の森」に集まった時には半分以下にまで人数が減っていた。
志半ばで散っていった同じ受験仲間の為にも頑張るか。名前どころか顔も覚えてないけど。
「よーし、2次試験のルールを説明するぞー」
例によって例の如く簡単にまとめると
ルール:何でも持ち込みOK。とにかく鬼に捕まらないよう5日間逃げ延びること。捕まった者は中心の塔に捕えられる。
失格条件:試験終了前に演習場の外に出る。
終了時に塔に捕らえられている。
一見ただの鬼ごっこのようにも聞こえるが、ここで重要なのは失格条件である「終了時に塔に捕らえられている」ってところ。つまり終了までに脱獄すればいいってことじゃん?捕まえられたらその時点で失格ってわけじゃないし、なんならご丁寧に留置所代わりの場所も教えてくれて、むしろ親切過ぎて怖いわ。
ギリギリまで屋根のある留置所で快適に過ごして直前に脱獄って手も考えたけど、どんな場所に閉じ込められるか分かったもんじゃないからさすがにやめた。内側ではチャクラ練れないとかそんなマジカルな部屋だと完璧に詰むからね。
私達が出発したその1時間後に通称ハンター(某番組風)が放たれるらしいからとっとと出発していい拠点を探すとしよう。
「この洞窟……奥も地上に繋がってるみたいです」
『おっ、じゃあここに隠れようか』
入口が2つ以上あるのなら、片方から敵が入ってきたらもう片方から逃げればいいだけだからね。挟み撃ちにされたら…片方ボコって逃げればいいさ。
たしかこの森は半径が10kmの円形だったはずだから、下手な痕跡残さなければ簡単には見つからないと…そう信じたい。
「でも5日間もこの森ん中いなくちゃいけねーんだぞ?飯とかはどうすんだよ」
『それに関してはね、試験前に丁度良い便利な術を教えてもらったから大丈夫』
小さく調整した豪火球で松明を作る。
今後の任務に備えて新たに新調した巻物ホルダーから、「食べ物」と書かれた巻物を1つ取り出しその場に広げた。
『開封の術』
ぼふんという煙と共にその場に複数の缶詰やら水のボトルが出現する。
これには2人とも大歓喜。もし原作と同じように長期のサバイバルとかだったら役に立つなーと思ってミナトに教えてもらったのだが、やっぱり習って良かった。2人とも喜んでくれたし。
これは原作でテンテンが使用していた術で、どうやら口寄せの派生の術であるらしい。余談だけれど、あの日ミナトに口寄せのやり方を教えてと頼んだら大興奮で蝦蟇との契約の巻物を持ち出されたのだが、ちょっと今は生き物はイイカナーってことで、物の出し入れ特化の封入の術と開封の術を教えてもらった。
その後は3人ではぐれた時の待ち合わせ方法やら小さな作戦を立てたり談笑したりして一日を過ごした。心做しかミヤビちゃんも、オビトにも心を開きつつあるような、そんな気がする。
.