第9幕
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4人+ミナトさんでの任務も慣れた頃、ミノリとオビトは何時にこの場所に来てねーとかわけも分からず待ち合わせを組まれ、そして唐突に
「2人を中忍試験に推薦しといたから、頑張ってね!」
とか言われ、挙句にそれがいつかって聞いたら、いい笑顔で
「ん!1週間後だよ」
なーんて軽々言い退ける辺り、ほんとこの人頭いいのに馬鹿なんだなって。1週間て!!!!
あ、ちなみにカカシとリンは既に中忍なので参加しないとのこと。
というわけで初!私、オビトでの
オビトは中忍試験を受験するのは2回目だってことだけど、珍しくオビトも緊張の面持ち。うーん………幼いながらも黙っていればイケメン…いや、イケメンというよりは可愛い顔立ちだな。
というわけで、原作のナルト達が受けた中忍試験とは違って、戦時中だということで私達は木ノ葉の里の下忍だけで受けることとなった。
んで、もう1人のメンバーだけれども。
ミナト曰く、そろそろ来るはず…ってことらしいが…。
「ん!来た来た!あの子がそうだよ」
『んー?』
ミナトが指さす方向を見やると、ぺったんぺったんと控えめに言ってどん臭そうな女の子がこちらへと走ってきていた。おいおい今どき運動音痴でもぺったん走りなんてしないぞ…たぶん。なんて思っていると、転けた。それはもう盛大に顔面からズザーッという感じで。
「お、おい大丈夫か…?」
『立てる…?』
その子はオビトと比べても随分大きく、たぶん…身長だけなら中学生…くらい?に見える。つまり13〜15ってところ。実際は知らんけれども。
「ううぅ…ありがとうございますぅぅぅ…」
私とオビトとで立たせようと手を差し伸べるが、一瞬びくっと反応した後自力で立ち上がり、ぽんぽんと服についた塵を払った。
私もオビトも随分と見上げる姿勢へとなってしまい非常に首が痛い。おい私にも日照権はあるんだぞ。
「あの…恥ずかしいところをお見せしました…」
で、こちらの方、もののけミヤビさんというらしい。
全力の顔面スライディングを私達に見られてしまったものだからめちゃめちゃ恥ずかしがっているが、正直同情の念しか浮かばなかったよね。
メンバーが揃ったところでミナトは中忍試験の説明をしてくれた。まあ、概要は原作でカカシが第7班にしていたのとほぼ同じかな。
大抵1次試験は頭を使う系の試験で、2次試験は体を使う試験、そして3次試験は班関係なく1対1の戦いになるのだと。
「中忍試験までの1週間、君達のことはオレが見るから。よろしくね」
私達の面倒をミナトが見てくれるというのなら、残るカカシとリンはどうすんだろ。家で待機?んなまさか。と思ったらやはりそんなわけはなく、ミヤビちゃんのメンバーと合同で任務遂行中とのことだ。なるほど上手いことやってるもんだ。
「とは言っても、オレが見るのはオビトだけなんだけどね」
「ん?」
「えっ」
『はっ??』
これには私だけでなくオビトやミヤビちゃんもびっくり。
なんてこったい。正直、何のためにいるんだと問い詰めてやりたい。あ、オビトのためかこりゃ参ったあっはは。
「先生それっ…俺は嬉しいけどなんでっ」
「ん!女の子は女の子同士で修行した方がいいかと思ってね」
私が反論しようと口を開いた瞬間、ミナトはそれじゃあ仲良くね!と言い残しオビトと共に飛雷神で消えた。
しばらく無責任育児放棄野郎とでも呼んでやろう。
「………あのっ、ミノリさん…」
『あっ、はい。…って、ミヤビちゃん全然私のことは呼び捨てでいいよ。敬語もいらないし』
敬語なんて私も使わないしね!悪いけど!
どうやらミヤビちゃんはとてもよく言えば謙虚、悪く言えば自分に自信がない子らしく、呼び捨てでいいって言ってんのに「いえ!私なんかが呼び捨てをするなんておこがましいです!」とか7歳相手に言ってきたものだから、じゃあ敬語は嫌いだからやめてくれと頼んだら渋々了承してくれた。
で、あの無責任育児放棄野郎が何を期待して私達を放置してったのかは知らないけれど、まあ何かしらの意図はあるんでしょう。…たぶん。というか何もなかったら本当に無責任育児放棄野郎と呼んでやるからな。
視界の端でモジモジしながらチラチラとこちらを伺う雅とは程遠いミヤビちゃんについため息が漏れた。
「あの…これからどうしたら…」
『よしっ、やること決まった!一緒に来て!』
ミヤビちゃんの手を取り瞬身の術を使ってその場を後にした。ミヤビちゃんは言わずもがなビビりにビビってた。ごめん。
さて、そうしてやって来たのは甘味処「甘味一番」。三代目御用達になるだけあってめっちゃ美味い。それなのに安いもんだから給料のお安い下忍の私もとても助かってます!!ありがとう!!
『甘い物平気?』
「う、うん」
『ん。
おじさん!団子全種2本ずつください!』
おじさんが団子を用意する間に2人分のお茶を汲み席へとついた。
ミヤビちゃんは相変わらず困惑していたので、さっき決めた本日のやること…ということで唐突に自己紹介を始めてみた。ら、少し表情が和らぎ、ミヤビちゃんも少しずつ色々と教えてくれた。
中でも一番印象深いのが、昔から運動が苦手だというのに忍を目指した理由というのが、親に楽をさせたい一心だったのだということ。ぺったん走りをする程運動音痴の子がだよ??泣けるでしょ色んな意味で。
まあ、親孝行がしたいなら、親より先に死んでしまうかもしれない忍なんかにはならない方がいいとは思うけど、ちょっとその気持ちを無下には出来ないよね。中忍試験ではできるだけ私が守ってあげよう。
あと、1つ衝撃的だったのが、何やらこの子めちゃめちゃ耳がいいらしい。私の鼓動も普通に聞こえるとかで、それを聞いて、何か悪いことをしたわけでもないけれど謎にドキドキしたものだからふふっと笑われてしまった。…これは上手いことやれば感知タイプの忍として花開くんじゃないの??私そこんとこ詳しくないからどうにもならないけど。
自己紹介タイムも終わったところで結構時間があるからと、お馴染みの私の修行場である河原にご招待差し上げた。
さすがに、一時的とは言え同じチームとしてやって行くのに、お互いどの程度動けるかも分からない状態だと心配じゃない?
『というわけでちょっとそこら辺走ってみて』
「えっ?うん」
と素直にそこら辺を走るミヤビちゃん。
うーん。物の見事にぺったん走りなんだよなぁ。
さすがにこれは致命的なので、まずはそこから直してあげることにした。
『踵から地面に着くとどうしてもぺったん走りになるから、爪先から着地することをまずは意識して走ってみるといいと思う』
と説明しつつ正しいフォームを見せるとおずおずと真似をしてくれた。えっ、やだ可愛い。こう…母性というかなんというか…がくすぐられる感じ。もはや私の合否なんてどうでもいいからこの子を絶対合格させてあげよう。そんな気持ち。
あとついでなので、チャクラ吸着のやり方も知らないと言っていたので教えておいた。何事も知っておいて損はない。というか知らないと損だこれは。
「……さっきからずっと気になってたんだけど…」
日も大分傾いてきた頃、唐突にミヤビちゃんは手を挙げた。
どうやら私の髪が水色だったり黒だったりチロチロと変わるのが気になるらしい。あー、私もだけど班の皆も無責任育児放棄野郎ことミナトも慣れたもんで完全に忘れてた。
『私の髪、何やら特殊でさ、チャクラを練ると黒になるんだ』
「すごい…。黒髪も綺麗だね…」
…………おっ…おおぉぉ…。
『あ…ありがと。じゃあ…ずっと黒髪にしておこうかな…』
唐突に褒められたもので、日頃褒められ慣れてないものだからちょっと調子に乗った自覚はある。
まあ元々黒髪黒目だったからその方が私は見慣れてるし、うん、そうしよう。都合よくチャクラの量も多いしね。
『でもミヤビちゃんも髪の色綺麗だよ。髪型も可愛いし、正直前髪短いのめっちゃ性癖に刺さrめっちゃ好き』
「あ…はは…ありがとう…」
ミヤビちゃんは前髪を摘んで見た後、心做しか少ししょんぼりしたように見えたのでそれ以上は何も言わないでおいた。何か地雷でも踏んだら嫌だしね。
『よし、今日はこの辺にしておこう。お疲れ様ミヤビちゃん』
「うん!今日はありがとうねミノリちゃん」
日も暮れたので今日はお開きにすることにした。体力とチャクラに余裕があるなら怪我をしない範囲で自己練習するようにと伝えて。
私はあの無責任(ryとは違うからオールでやろうぜなんてアホみたいなことは言わないからね。
私が言う前にミヤビちゃんから明日以降も是非にと言われたので、明日も同じ時間に同じ場所に待ち合わせることにして解散した。
「ミノリ」
『あ、無せkじゃなくて父さん。どうしたの?』
ノックと共に我が自室に乗り込んできた無責任(ryは、ベッドに寝転び読書にふける私を一瞥し置いてある座布団に座った。
父親とは言えさすがに未来の火影を邪険に扱うわけにはいかないので本に栞を挟み起き上がる。
「怒ってる…かい?」
『いや別に。…何か理由があると思ってるから』
怒ってはいない。は???とはなったが決して怒ってはいない。さっき心の中で読んでたあだ名がちょっと出てしまったが別に怒っているわけでは決してない。
私の読みは合っていたようで、ミナトは私とミヤビちゃんを2人きりにした理由を明かした。
どうやら、元々
あ……だから今日あんなしょんぼりしてたのか。やっぱそいつらは去勢するしかなさそう。
「中忍試験くらいなら君の実力があれば楽々合格出来ると思うから、ミヤビのこと、頼んでいいかな?もちろんできるだけサポートはするよ」
『なるほど…。任された。
ミヤビちゃんが中忍になった暁にはその班員とやらを全員去勢しに行こう…』
聞こえないよう呟いたつもりがしっかりミナトにも聞かれていたようで、別に彼のことを言っているわけではないのに咄嗟に急所を隠したのが面白くてつい笑ってしまった。
「それじゃあ、よろしく頼んだよ」
『はーい。
…あっ、やっぱ待って父さん。1つお願いが』
何気に便利だからずっと教えて貰いたいと思ってた術があるんだよね。
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