第7幕
夢小説設定
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『……うん?』
目を開けたらなんだか視界がバグっていた。
なんというか……銀河?宇宙?
んーー………バグっていた。この一言に尽きる。
「やぁいらっしゃい」
『うん?』
キョロキョロと辺りを見回していると急に声が聞こえた。が、周りには誰もいない。
なんだ空耳か。
「空耳じゃないよ。君には見えないだけだ」
『見えないってことは幻聴か…幻覚まで見えてもういよいよ私やばいな』
「まあなんでもいいけどよく聞くんだ。知りたいだろう?君が何故その世界にいるのかを」
ぴくっ
と私の耳が動いた気がする。
それほどまでにそいつの言葉に反応せざるを得なかった。
『説明してくれんの?』
「もちろん。その為に君を呼んだ」
『なるほど。じゃあ是非とも教えてもらいたいね』
なんというか、不思議な感覚。
どっから聞こえてるのかは分からないけど、1番近いのはヘッドホンで聞く立体音響。時々その声は動いて右から聞こえたり左から聞こえたりする。
「じゃあ、何が聞きたいのか言ってごらんよ」
『えっ、Q&A方式??』
えっっ。そういうパティーン?
全部1からまるっと教えてくれないの??
拍子抜けしてド●フみたいな反応しちゃった。
『んー、じゃあ……なんで私はこの世界に来たの?これは夢だったりするの?』
「いや、君からしたら夢みたいな話だが夢じゃない。この世界に来た理由は……そうだな、詳しくは話せないが、君に成し遂げてもらいたいことがあるからだ」
『あっ、話せないとかあるんだ…』
もちろん。
とその声は笑う。今の笑うとこなんだ…。
詳しくは話せないと言っていたが、大分色々とそいつは教えてくれた。
元の世界に帰ることはできるのか、元の世界では私がいないが大丈夫なのか、そしてなんでNARUTOの世界なのか、とか色々。
結論としては、元の世界に帰ることはできないそうだ。と言うのも、この世界に私を連れて来るにあたって元の世界で変に混乱が起きないようにと、NARUTOの世界に私と瓜二つな新たな存在を作り出した(いわゆるオリキャラというやつ)らしい。それが氷結の獣こと零尾なのだと言う。んで、そのキャラと私の中身を入れ替えたことにより、元の世界にも私(中身は零尾)が存在しているから私は帰ることができないそうだ。馬鹿か。
その代わりに、元の世界と全く同じ世界を新たに作り出して、そこに私を帰すことは一応出来なくはないらしいんだけど……何やら事情があって今すぐには無理らしい。案の定その事情とやらは教えてくれなかったけどね。
で、なんでNARUTOの世界なのか。色々とぶっ飛んだ世界だから手っ取り早く強くなれんじゃね、ってことらしい。ってことは、私は強くなる必要があるということではなかろうか。まあいいけどさ。
ちなみにだけど…。
両親も兄貴も、みんな元気に暮らしてるってよ。
それが聞ければもういっかな。私がいないせいで悲しんだり怒ったりしてなければさ。
私は会えなくて寂しいけどね。
「あとそうだ、アドバイスを一つだけ。
君の精神はその体の影響をダイレクトに受けているんだ。中身は大人だけれど体は子どもだから、少し考え方が幼くなったり、感情のコントロールが効かなくなったりしているんじゃないかな」
『あ…確かに…』
「知能指数が下がるとかそんな悪い影響はないから、変に構えたり堪えたりせずに受け入れるといいよ。その方が生きやすいと思う」
変に泣き虫になったり怒りっぽかったりしたのはそのせいだったのか。知能は子どもに戻らないみたいだから別にいいけどさ。
「それじゃあ、舞台は整えたんだから、あとは頼んだよ」
『は?頼んだってな──』
何の話?そう問おうとしたがその言葉は声にならなかった。
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