第4幕
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ぐぅ〜…。
『…あ、もうこんな時間』
カラスが鳴くからかーえろ。ってどちらかと言えばお腹が鳴るからかーえろ、だね。なんちゃって。
「やあミノリ」
突如頭上から降ってくる声にもここ数日で慣れたものだ。内心びっくりはしつつもそれが表に出なくなった。
『おかえりなさい、ミナトさん』
「ん、ただいま。
偉い偉い。どうやら1人で術の練習をしていたみたいだね」
私の持つ本にちらりと目を向けた後、やや先刻と地形の変わった元河原を見やった。
『その件なんですけど、ちょっと見てくださいよ』
立ち上がって数歩ミナトから離れる。
そして素早く(私の中では最速だったかもしれない)印を結び、
『火遁 豪火球の術!』
「!?」
ゴオオオオッという音とともに我が口から吹き出る炎。明るく照らされたミナトの顔は困惑に満ちていた。
しかしまだまだこれからよ!
『水遁
『土遁
『雷遁
一通りの術を見せ終わると、ミナトは開いた口が塞がらないとでも言うように口をぽかんと開けて驚いている様子だった。
やっぱりね。これは世紀の大発見みたいだよ。
「…五大性質変化の全てを一日で習得したのか…」
うん?えっ?
『風の性質変化で全ての術が使えているわけでは……』
「ないよ。試しにチャクラ紙を使ってみるかい?」
スっとポケットから最早お馴染みのチャクラ紙を取り出す。常に持っとるんか。
そして前と同じように潜れば、昨日感じたのとは別の感覚が身を包んだ。
その瞬間にぱっと目を開けると、丁度手に持ったチャクラ紙が燃え尽きるところが目に入った。
あれ?
「他のも試してみるかい?」
『やりたいです』
「それなら、今度は瞑想せずにやってごらん。いつまでもチャクラを練るのに目を瞑っていたら、いくら命があっても足りないからね」
『…はい』
もう1枚別のチャクラ紙で試せば、初回はあんだけ苦労したって言うのにすんなりとチャクラを流すことができた。
そして今度はしっとりと紙に水分が滲む。つまり水遁。
残る2回も同じ要領でやれば、1枚はシワが広がり、もう1枚はボロボロに崩れ落ちた。
『……………大発見じゃなかった…』
ポツリと呟いた声にミナトがこちらを一瞥する。
「よくわからないけど、少なくとも大発見ではないけど大進歩したからいいんじゃないかな?」
そう言ってぽんと私の頭に手を乗せた。
な、慰められてる…恥ずかしいぃいい…!!!!
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