第1幕
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おかしい。おかし過ぎる。
風呂から上がっていつものように体を拭いていた。
ただ少し違ったのは、バスタオルがあるべきところに無かったため、フェイスタオルで体を拭いていた、ということ。
ただそれだけだった。
『な…なんぞ……?』
それなのにどうしてこうなったんだろうか???
いつの間にか、見た感じ洞窟とか洞穴っぽいところにいた。いや、落とし穴?
まぁよく分からんけど、脱衣所でないことは確かなわけよ。
―ピチョン
『っ、ぅおぉびびった…』
上に開いた穴から差し込む月明かりのおかげで明かりには困らない。
そのため、音の原因である小さな水溜まりを難なく発見でき、何の気無しにしゃがんでそれを覗き込んだ。
水溜まりに映ったものは、先程見た水色の髪の自分、……のちっさいバージョン。
『…ぇ、ぇええええ???!!!!
ちっちゃ!私ちっちゃ!…ってか、え?全裸!?いや全裸だったけれどもぉおお!!?』
「一人でよく喋るね、君」
『っ、!??』
このワケのわからん現象からくる不安と恐怖を追い払おうと一人明るく喋っていると、突然頭の上からイケボが降ってきた。
ビビり過ぎて声も出ないままに顔を上げれば、月の光に照らされた、それはそれは美し…いや、逆光と髪のモサモサで顔見えないな。
「君が長谷部 ミノリ、でいいのかな?」
『あ、はい…そうですけど』
「俺と一緒に来てくれる?」
『へ…?あー…はい?
いや、あの…えーっと………はい…?』
「ん、良かった!」
目の前に降りてきたイケメンもとい波風ミナトは、自身が着ていた忍ベストを脱いで、全裸のまま困惑する私に羽織らせ横抱きにした。
所謂お姫様抱っこ。
高校生になって初めての姫抱きだけれど、それに照れる余裕も興奮している暇もない。
全裸だし、子どもになってるし、何より絶賛混乱中だから。
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