第4幕
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さて、そんなわけでだけれども、また私はチャクラ紙を握り締め…るまでは行かないけど何枚も持たされてるわけよ。
ホワイ?
「一縷の望みにかけよう」
だそうです。
つまるところ、他の五大性質変化のうちの1個でも何か持ってないか確かめてみましょう、頑張れ!ってことでしょう。頑張れ私。
『でもさっきやった時は凍りつきましたよね?結果はあれで決定じゃないんですか?』
「まあ性質変化を1つしかもたない人もいるけどね、ある程度は修行で何とかなるよ。……たぶん」
最後のは聞かなかったことにしておこうか。やる気が削がれる。
私はできる。私はできると自分に言い聞かせるしかないよこういうのはさ。
『チャクラを性質変化させるのって、何かコツってあったりするんですか?』
「んー、とても感覚的なことなんだけどいいかな?」
『ミナトさんの感覚か…まあ一応聞きましょう』
天才の感覚とか参考にならなそうだけど、藁にもすがる思いだからね。すがってみようじゃないの。
で。
『体の中で揺らめくチャクラとの対話……』
ほんとに参考にならないな。
対話ってなんだよそれが聞きたいんだよ。
「俺の場合は、目を瞑って自分の1番深いところに潜る感覚で瞑想してたら見つけたよ」
はい感覚的ィー!!!!
とは言いつつやってみる。
なんならそれっぽく座禅…は出来ないから地べたに胡座で瞑想。
目を瞑って精神統一。
ミナトさんも気配を消してくれたのかすごく静かだ。
集中集中。
自分の呼吸音も聞こえなくなった頃、目を瞑っているはずなのに途端に視界がクリアになった。
いや、何か具体的にこれというものがあるわけではないんだけど。
なんというか北極?みたいな。言葉で表すなら絶対零度。全身を刺すような冷たい空気…。いや何もないしなんなら別に寒くも冷たくもないんだけどそんな感覚。
でもそれはいいんだ。氷遁はもういい。引っ込んでろ。
もっと深く。
もっともっと深く…。
もっともっと。見つかるまで潜れ。
見つけた。
気づいた瞬間暖かい風が身を包むかのような感覚に襲われる。
「──ッ…!
ミノリッ!!」
ハッと急に意識が引き戻された。
途端に自覚する息苦しさ。
『ップハアッ!!!っはぁ…!っはぁ…!』
「大丈夫かいミノリ?!
ゆっくり、そう。ゆっくり深く息を吸うんだ。落ち着いて、そうだ」
『はぁ……はぁ……』
背中をさするミナトの手が心地いい。
いつの間にやら息を止めていたのか私…。そりゃ自分の呼吸音も聞こえないよね。止めてんだもん。
あーもう胸というか心臓が痛い。まるで持久走のあとみたいな感覚だ。
「ミノリ、手元を見てご覧」
『手元?』
呼吸も落ち着いてきた頃、そう言って指差すミナトの指の先を見ると、2枚にぱっくりと別れたチャクラ紙があった。
これはつまり……?
『…風遁…?』
「ん!そうだね!おめでとう!」
よっっっっし!!!!!!!
と内心でガッツポーズをかます私。
しかし私は知っている。ミナトがここで終わるはずがないと。
「よし!これで先に進めるね!!」
ほらね!!!!!
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