第3幕
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この日はそのまま休日としてもらうことができた。
明日からはまたビシバシするからよく休めとのことだ。
休日と言っても、個人的にやることと言ったら風呂入ってご飯食って寝るだけしかなくて、現在午後3時。…やることなさすぎて暇うぃっしゅ。
『ここでできることっつったら…忍術磨いたり基礎力上げたりか…術はともかく基礎上げは絶対ェ嫌だわ…』
そんなもんミナトがいる時に散々やるんだからマジ勘弁だわ。
『あ…』
そうだ、観光しよう。
思い立ったが吉日、ということで早速私服に着替えた。
わー、スカートしかなーい。
用意した人よ、女の子=スカートみたいな、そんな考えは捨てた方が身のためよ。
まぁ着るけど。
で、どこに行こうかなんて考えてみるけれど、まずその"どこ"が分からないので、とりあえず高いところから見てみて決めようと火影の顔岩に向かった。
『……マジか』
崖の下にて顔岩を見上げてみた。登るにはくっそ長い階段を使わなきゃいけないくさい。
私の大腿四頭筋と大臀筋が死んでしまうわ。あと膝壊れる。
『…いけるかなぁ…』
手をグッパー、足首をぐるぐる…。よし。
足にチャクラを集中させ、助走をつけて壁に飛びつきそのまま駆け上がった。そりゃもうただひたすらに。
どんだけ頑張ったかって言うと、ラ●ュタ内部の、木に絡められた人型兵器を裸足でよじ登って行くパズーくらい必死で走ったよ。ってこの例え何人に伝わるのかな。
顔岩を超え、崖の一番上に立つ私。
眺めがいいね。
いいけどね、私そろそろ体力の限界よ。チャクラの枯渇とかそっち方面の問題は何もないけど、体の節々が「もうやめて!ミノリのライフはもう0よ!」って訴えてる。
いや冗談抜きで。
眺めは良かったけれど、そんなこんなで観光する気を失ったのでその場にバタンと倒れ込んだ。
いやー、空が青い。
黙っていると草木や風の音がよく聞こえた。
静かな自然の音を聞きながら息を整える。
空も草も木も、私がいた世界と何ら変わりない。
こうしてじっとしていると、本当は元の世界にいるのではないかと疑ってしまうけれど、チャクラは練れるしミナトはイケメンだし、やっぱ異世界なんだよなー。
あんまり元の世界に未練なんてものはないけれど、ふとした時、急に寂しくなることがある。
母さんや父さんはどうしてるかなとか、兄貴は私がいなくなって心配してくれてるのかななんて。
今、どれだけ考えたってそんなことは分からないんだけれども。
『ハァ……帰ろ』
きっと幸せにやっている。
寂しさを紛らわせるように、そうやって無理矢理納得をして私は帰路についた。
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